eブラックバイト対策に全力
- 2016.12.08
- 情勢/解説
公明新聞:2016年12月8日(木)付
公明党 相談窓口など情報提供
大学生ら約6割がトラブル経験
啓発活動を通じて注意喚起
一平 最近、ニュースでブラックバイトっていう言葉をよく聞くよ。
京子 アルバイト先で学生らに対して過酷な労働を強いるなど、学生の本分である学業に支障を来すのがブラックバイトよね。例えば、「採用時に合意した以上のシフトを入れられた」「準備や片付け時間に賃金が支払われなかった」などのケースが挙げられているわ。
支局長 厚生労働省が昨年8月から9月にかけて、大学生らを対象に実施した実態調査では、約6割の学生がアルバイト先でこうしたトラブルを経験していることが分かりました。さらに、この調査では、アルバイト先で困った時の相談先として、行政機関など専門の相談窓口に相談した割合が、全体のわずか1.6%にとどまることが明らかになりました。
一平 僕も学生の時に、テスト期間にもかかわらずアルバイトのシフトを入れられて、誰にも相談できずに悩んだことがあるんだ。アルバイト先からは、「君がいないと仕事が回らない」なんて言われちゃってさ。
京子 私も経験があるわ。そこで、公明党学生局(佐々木さやか局長=参院議員)は今月から、学生党員らが友人に日常生活に役立つ情報を提供する「サポート・アクション」の中でブラックバイトに関する内容も紹介しているのよ。
一平 具体的には、どういうことをするんだい?
京子 ブラックバイトに関するQ&Aが載ったA4のチラシを活用して、アルバイト先で学生が抱える課題の解決を応援していくわ。
例えば、チラシでは▽アルバイト先で嫌がらせを受けた▽過大な売り上げ金額を強要される▽勝手にシフトに入れられた▽残業代が払われていない▽バイト代の支払日が毎月バラバラ▽休憩が45分以上とれない▽契約書を受け取っていない▽なかなかバイトを辞めさせてもらえない▽バイトでケガをした治療費は自分で払った――の項目の中で、条件が当てはまったら早めに相談窓口に連絡するよう注意を促しているの。厚労省の電話相談窓口「労働条件相談ほっとライン」、労働基準監督署や総合労働相談コーナーなど相談先も紹介しているのよ。
一平 なるほど! ほかにブラックバイト対策で国の取り組みはありますか?
支局長 厚労省は、高校生や大学生のアルバイトが多い業界に対して法令順守などを要請する一方、チラシや冊子などを作成し、学生にブラックバイトの周知・啓発を促しています。このほか、学生数が多い大学などを中心に職員を派遣し、出張相談なども実施しています。
一平 公明党は、どのように取り組んでいるの?
京子 党学生局主催の懇談会などでも、学生から「シフトを勝手に変えられた」「テストなのにシフトを抜けられない」などアルバイトに関する悩みが寄せられていたわ。こうした声を受けて、党青年委員会(樋口尚也委員長=衆院議員)や党学生局は昨年7月、安倍晋三首相に対して行った提言の中で、ブラックバイト根絶に向けた実態調査の実施を要請。さらに、相談窓口の拡充、キャンペーン活動の展開、労働法令に違反した事業者への指導を総合的に行うべきだと訴えていたのよ。
一平 さすが公明党! 今後も、若者の期待に応え続けてほしいよね!
【PDF】ブラックバイトQ&Aシート[約845KB]