eTPP承認、関連法が成立

  • 2016.12.12
  • 情勢/国際
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公明新聞:2016年12月10日(土)付



自由貿易進める国の意思
貿易や投資の新ルールなど経済成長に必要不可欠
参院特委で浜田、三浦氏が訴え



アジア太平洋地域に自由で公正な経済圏を実現する環太平洋連携協定(TPP)は9日の参院本会議で、自民、公明の与党両党と日本維新の会などの賛成多数で承認された。国内対策を進める関連法も可決、成立した。

TPPは日米を含む12カ国が参加する広域の自由貿易協定(FTA)で、人口約8億人、世界の国内総生産(GDP)の4割を占める経済圏を構築する内容。参加国間で輸入品にかける関税の撤廃や引き下げのほか、投資や企業進出などに関する新たなルールが定められている。さらには、通関手続きの迅速化や電子商取引の自由化、知的財産保護の強化など、時代に即した規定も盛り込まれた。

本会議に先立つ参院TPP特別委員会では、公明党から浜田昌良氏が締めくくり質疑に立ち、三浦信祐氏が賛成討論を行った。

浜田氏は、トランプ次期米大統領がTPP離脱の意思を表明する中、日本がTPPを承認する意義を確認した上で、あらためて安倍晋三首相に見解を求めた。

安倍首相は、TPP並みにレベルの高いルールを世界に広げるために「国の意思を示すことは極めて重要」と力説。これから交渉を進めていく東アジア地域包括的経済連携(RCEP)やアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に対しても「強い影響を与えていくことになる」と述べ、TPP承認の意義を強調した。

一方、三浦氏は「人口減少に直面する日本にとって、持続可能な経済成長のためにアジア太平洋地域の需要を取り込むことは必要不可欠」と指摘。TPPで日本のGDPが2.6%押し上げられ、13.6兆円の経済効果が試算されるなど、日本の中長期的な経済成長の基盤を構築するために、自由貿易の拡大に取り組んでいく重要性を主張した。

TPPの国会承認と関連法成立に関して、公明党の井上義久幹事長は9日の記者会見で、「世界の自由貿易の流れをつくる意味でも意義のある協定であり、日本が批准することで発効への道筋を付けたい。米国に粘り強く協定の意義を訴えていくことが必要だ」と強調した。

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