e農林賠償 19年まで現行通り
- 2016.12.26
- 情勢/社会
公明新聞:2016年12月25日(日)付
福島県協議会が東電案容認
高木副大臣が出席
福島県内の自治体や農林業関係団体などで構成する福島県原子力損害対策協議会(会長=内堀雅雄県知事)は24日、福島市で全体会議を開き、東京電力福島第1原発事故による2017年1月以降の農林業の営業損害賠償をめぐり、東電が示した賠償案を容認した。高木陽介経済産業副大臣(原子力災害現地対策本部長=公明党)が出席した。
賠償案は、避難指示区域内の農業者らに原発事故前の年収水準と同じ賠償金を毎年一括して支払う現行方式を、19年末まで3年間延長することが柱。20年以降は損害がある限り農林業者の意向を踏まえた方式で適切に賠償するとしている。避難区域外の風評被害は、損害に応じて支払う現行制度を1年間継続する。
東電は9月、17年以降の賠償について、18年までの2年分を一括で支払う方針を提示。しかし、協議会などが見直しを求め、今月、修正案を提示していた。
高木副大臣は「真の復興を実現する上で、商工業とともに農林業の再生は重要な課題だ。農林業者が安心できる施策や賠償のあり方を実現することが必要だ」と強調。会議後、内堀知事は「関係団体から一定の理解が示された」と述べた。