eゴムアレルギー防ぐ

  • 2016.12.29
  • 情勢/社会

公明新聞:2016年12月29日(木)付



厚労省通知 医療用手袋 パウダーなし
2年以内の切り替え促す
秋野氏の質問受け



厚生労働省は27日、着脱しやすくするためのパウダー(粉)を付けた医療用手袋について、2018年末までにパウダーなしの「パウダーフリー手袋」へと供給を切り替えるよう製造販売業者に促す通知を出した。パウダーにアレルギー誘発の恐れがあることなどを踏まえた措置。公明党の秋野公造参院議員が推進した。

パウダーの原料はコーンスターチ(トウモロコシから作られたでんぷん)などだが、天然ゴム製の手袋に用いた場合、じんましんや重篤なアナフィラキシーショックなどのラテックスアレルギー(天然ゴムの成分によるアレルギー反応)をまれに誘発する可能性がある。非天然ゴム製に用いた場合も、慢性的炎症の一つである「肉芽腫」などの誘因となる恐れがある。

医療用手袋によるアレルギー関連の不具合などは、最近8年間報告されていないが、現在、パウダー付きの手術用手袋は約20製品が流通しているという。一方、国内の手術用手袋のパウダーフリー化率は15年度で63%となっている。

通知では、米国で来年1月にパウダー付き医療用手袋の流通が差し止められることなどに触れ、パウダーフリー手袋への供給切り替えや、パウダー付き手袋に関する医療機関への速やかな情報提供などを指示。今後、対象製品の認証基準を改正することも記した。

秋野氏は医療従事者や患者のラテックスアレルギーを防止するため、今月12日の参院消費者問題特別委員会をはじめ国会で同アレルギーをたびたび取り上げ、政府に対策を求めていた。

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