e司法修習生に「給費制」復活
- 2016.12.29
- 生活/生活情報
公明新聞:2016年12月29日(木)付
来年度予算で10億円 法曹人材の減少に歯止め
公明、一貫して推進
政府は19日、司法修習生に生活費を給付する制度を創設することを決めた。2011年に廃止された「給費制」が事実上復活する。
この制度は、2017年に修習を開始する修習生から、一律月額13万5000円を1年間給付。11月ごろから支給が始まるため、初年度の予算規模は約10億円になる見通し。17年度の最高裁予算に盛り込む。18年度以降は総額30億円前後を見込んでいる。
また、実家を出て住居費がかかる場合には、3万5000円を加算。現行の貸与制も額を見直した上で併用できることにした。
以前、修習生には月額約20万円と諸手当を支給していたが、司法試験合格者が年間2000人に上って予算が膨れ上がるなどしたため、11年に廃止。希望者に月額18~28万円を無利子で貸し付ける貸与制に変更していた。
だが、04年度に7万人を超えていた法科大学院志願者は、今年度は約8000人と大きく落ち込み、今年の合格者も約1600人に減った。法曹志望者の減少に歯止めをかけるため、安心して司法修習に打ち込める環境づくりが喫緊の課題となっていた。
給費制の復活に関して公明党は、13年、14年と政府に対し、充実した司法修習を実現するための実費支給などを提言。公明党の提言も踏まえ、今年6月に政府が閣議決定した骨太方針では「経済的支援を含む法曹人材確保の充実」と明記されるなど、一貫して推進してきた。