eデフレ脱却、外交を前進
- 2017.01.10
- 情勢/解説
公明新聞:2017年1月9日(月)付
雇用拡大、賃上げ継続
トランプ米新政権早期会談で共通認識を
NHK番組で山口代表
公明党の山口那津男代表は8日午前、NHK番組「日曜討論」に出演し、インタビューに答える形で内政・外交の重要課題などについて語り、「自公連立政権のデフレ脱却、積極的な外交という課題を進めるには、政権が安定していることが欠かせない。政権安定のために幅広い民意を受け止め、合意形成をつくり出す公明党の役割は、ますます重要だ」と強調した。山口代表の発言は大要次の通り。
【経済政策】
一、これまで連立政権は、着実に成果を表してきた。雇用が拡大し、(昨年は)有効求人倍率が初めて全国で1を超えた。最低賃金も上がった。賃上げは3年連続で2%台を継続している。これらを続けることが重要だ。
一、企業活動の中で賃金が上がるというのは、収益力が分配に生かされることであり、成長と分配の好ましい循環である。これを国で言えば、税収が増えた分を、賃金生活者ではない人などに再分配を図っていく。税や保険料も生かした再分配政策、好ましい循環を続けるには、1億総活躍社会や経済成長を図っていくことが重要になる。
【働き方改革】
一、(長時間労働の是正や同一労働同一賃金について)何としても前進させなければならない。残業時間の上限規制や適切なインターバル(休息)など、長時間労働の是正を行う。非正規の賃金水準は欧州などと比べると低い水準である。これを上げることをやり遂げるべきだ。
【天皇の生前退位】
一、天皇のあり方は、内閣が責任を持って方向性を決めるのが基本で、最終的には国会での幅広い合意形成が大切になる。政府の有識者会議が論点整理をして今月下旬に示す。これについて静かな環境で議論を進めるべきだ。国会が前のめりにならず、合意形成のあり方について十分な準備をして進めるべきだ。
【外交・安全保障】
一、昨年は伊勢志摩サミットの成功、オバマ米大統領の広島訪問の実現。ロシアのプーチン大統領の訪日や、年末には安倍晋三首相がハワイの真珠湾を訪問するなど、(首相の外交は)大いに成果を上げた。政権が安定しているから思い切ったことが続けられる。これからも政権の安定の下、首相の積極的な平和外交を支えたい。
一、(20日に誕生する米国のトランプ政権との関係について)対話を重ねることが重要だ。相互理解がなければ大事な関係を維持できない。トランプ氏の大統領就任後、早期に日米首脳会談を行い、基本的な日米関係のあり方について、共通認識を早く持ってもらいたい。
都民が望む東京都政へ知事と議会の対話進める
【東京都政】
一、(都議会自民党や小池百合子都知事との関係について)首都・東京という観点から大局的に都政をどう運営していくかは長年、自民党と公明党が協調して安定的な都政をめざす行動を取ってきた。この基本的構造はこれからも大切だ。また、知事は(議員とは別の)選挙で選ばれる都民の民意を得た代表だ。知事と対話し、よく意思疎通した上で、都民が望む都政にしなくてはならない。
一、都民の民意を吸収する基盤を持っている公明党の力は重要だ。その点で知事と議会の対話や合意形成を進め、あるべき都政を築いていきたい。特に東京五輪・パラリンピックは、国政との協力でしっかりやり遂げるという大局観が重要だ。
【通常国会】
一、(20日召集予定の通常国会について)2017年度予算案は、幅広く目配りした重要な予算になっている。これを(成立させ執行を)進めるというのは政権の共通目標だ。