e自公政権5年目 政治の安定を生かし成果さらに
- 2017.01.11
- 情勢/解説
公明新聞:2017年1月11日(水)付
自民、公明両党の連立政権が昨年末で5年目に入っている。この間、3回の国政選挙で国民の信を得て政権基盤は安定し、内外の課題に当たってきた。今年は、これまで以上に具体的な成果を国民に示す年にしなければならない。
英国のEU離脱決定や米国の新政権誕生など、国際社会が不透明さを増す中にあって、日本は政治の安定という点が際立っている。このメリットを最大限に生かして、政治を着実に前に進めることが自公政権の責務である。
政治の安定に公明党が果たしてきた役割は大きい。
連立を組む公明党が自民党とは別の選択肢を示す場面もあった。平和安全法制では憲法の枠内で自衛の措置の限界を明確にした。消費税の軽減税率や給付型奨学金を推進したことも、その一例だ。自民党と違いがあっても、率直に議論を重ね、最後は結論を導き出してきたのである。
公明党の存在が、なぜ政治の安定に貢献しているのか。それは「与党としての幅の広さを示す効果」(朝日新聞)があるとの指摘を待つまでもなく、多様な国民の声を生活に根差した声として政治に反映する力があるからだろう。
その原動力は、「生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義」に基づく中道主義の理念を共有する、国、地方3000人の議員ネットワークにほかならない。
自公政権4年余りの取り組みで、雇用環境は改善し、賃上げも3年連続で2%台を継続している。日本経済は「デフレ脱却」までもう一息だ。
ここで特に強調しておきたいのは、「経済成長の成果を多くの人々に及ぼしていくこと」(山口那津男代表)である。地方や中小企業、家計にまで成長の果実をゆきわたらせる。現場第一主義の公明党の存在感が問われることを肝に銘じたい。
社会保障の充実も急がれる。加速する少子高齢化への国民の不安は大きく、2025年には団塊の世代が75歳以上になる。公明党は、超高齢社会への対策の一つとして、地域で医療・介護サービスが受けられる「地域包括ケア」の整備に全力を挙げている。
党の持ち味をいかんなく発揮し、結果を出す1年としていきたい。