e遺族、友人ら追悼の祈り

  • 2017.01.16
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年1月16日(月)付



軽井沢バス事故1年



長野県軽井沢町でバスが転落し、大学生ら15人が死亡、26人が重軽傷を負った事故から1年となった15日、現場には事故で負傷した学生や遺族らが相次いで訪れ、犠牲者を悼んだ。

亡くなった首都大学東京2年の田原寛さん=当時(19)=の友人で、一緒に乗っていて負傷した大学生3人は発生時刻の午前1時55分に現場で黙とうをささげた。学生の1人(21)は「亡くなった方々の人生はあの場所で終わってしまった。友人にまた会いに来たよという思いで黙とうした」と話した。学生らは、現場で花を手向けた後、バスが転落した崖下の方を見たり、県警の担当者から説明を受けたりしていた。

亡くなった東海大の池田衣里さん=当時(19)=の両親と兄も現場を訪れ、冥福を祈った。献花台には、衣里さんが好きだったワッフルや飲み物を供えた。父親(51)は去年の5月に20歳を迎えるはずだった娘を思い、「一緒にお酒を飲みたかった。そういう時間を持てるのは父親としては生きている楽しみだったのに」と声を詰まらせた。

献花に訪れた国土交通省の根本幸典政務官は、再発防止策を盛り込んだ改正道路運送法が成立したことを踏まえ、「貸し切りバスの安全対策に万全を期したい」と述べた。

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