e両院議員総会での党幹部あいさつ(要旨)
- 2017.01.23
- 政治/国会
公明新聞:2017年1月21日(土)付
安定政権で的確に対応
激動の 内外情勢 日米首脳会談で布石を
山口代表
いよいよ第193通常国会がスタートした。会期150日間で、やるべきものをしっかり仕上げたい。
まず2016年度第3次補正予算案は、災害対応などが盛り込まれており、一刻も早く成立させたい。17年度予算案では、昨年の臨時国会で仕上げた無年金者対策を実施するための措置や、返さなくてもいい「給付型奨学金」も盛り込まれている。予算案とともに、給付型奨学金を実施するための法案などは、年度内に成立させることが重要だ。
後半にも、重要法案が審議される。いわゆる天皇の生前退位をめぐる議論では、国民の総意をどのように確認していくか。必要であれば、どういう立法措置がふさわしいかについても議論が進んでいく。
また20日(日本時間21日未明)、米国のトランプ大統領が就任する。米国と日本との重要な同盟関係をしっかりと維持し、国際社会の平和と安定のために共に力を尽くしていかなくてはならない。大事なスタートに当たり、首脳会談を可能な限り早く開き、日米同盟の意義を確認し、2国間あるいは多国間で合意すべきことへ、(共通認識ができるよう)布石を敷いてもらいたいと望んでいる。
国際社会は欧州、アジアの他にも流動的な要素がある。連立政権の安定を図り、内外の諸情勢に対応する重要な国会となる。衆参結束して、国民に標榜してきた「希望がゆきわたる国」や「1億総活躍社会」「働き方改革」、そしてデフレ脱却への道を進めていこう。
復興、必ず成し遂げる 強い意志と継続する力で
井上幹事長
今国会は「希望がゆきわたる国会」。一人でも多くの国民に「希望」が具体的な成果としてゆきわたる国会にしていきたい。
天皇の退位について、衆参両院の議長から静かな環境の下、国民の総意を見つける努力をしたいという話があり、公明党も含め各党とも、その方向で了解した。公明党としても、この問題について全員の意見を聞く機会をつくりたい。
東日本大震災から今年の3月11日で丸6年になるが、インフラ整備や住宅、生業の再建、街づくりなどは着実に進んでいる。ただ、いまだに約13万人が避難生活、約5万人が仮設住宅で正月を迎えた。本当に胸が痛む。
4日に塩釜港(宮城県塩釜市)の魚市場で行われた初競りに行ってきた。被災地の各魚市場は発災当初の気が遠くなるような惨状から生まれ変わっている。当時を知る一人として感無量だ。どういう状況であれ、強い意志と、それを継続する力があれば必ず復興はできると改めて確信した。被災者の一人一人が「人間の復興」を成し遂げるまで引き続き支援をしたい。
発災当初から復興は風化と風評の"二つの風"との闘いと言ってきた。特に風化は進んでいる危機感がある。昨年は熊本地震が起き、夏には東北、北海道を中心に甚大な台風被害もあった。いずれも復興は緒に就いたばかりだ。被災地や被災者にこそ希望がゆきわたらなければならない。われわれは引き続き思いを寄せ、戦い抜きたい。