e活力ある未来 切り開く

  • 2017.01.23
  • 政治/国会
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公明新聞:2017年1月22日(日)付



通常国会開幕 井上幹事長に聞く



第193通常国会が20日、召集されました。経済再生や地方創生、社会保障の安定と充実など多くの課題が正念場を迎えています。今国会に臨む公明党の姿勢などを井上義久幹事長に聞きました。


公明党の姿勢


現場の声を全身で受け止め国民の思いを政治に反映

――今年1年間、公明党はどう取り組みますか。

井上義久幹事長 世界的には、トランプ米大統領の就任や、英国の欧州連合(EU)離脱が具体化するなど、歴史的な転換点となる動きが続きます。一方、国内でも人口減少社会に突入する中で、活力ある日本をどう築くかが問われています。

こうした状況下で、国際社会の平和と安定に貢献しつつ、難しい日本のかじ取りをするには、まず政治の安定が求められます。政治が安定してこそ、積極的な外交を繰り広げ、経済再生・デフレ脱却や地方創生、1億総活躍などに果敢に挑戦し、活力を取り戻すことができるからです。

自公連立政権の中で、「大衆とともに」の立党精神を掲げる公明党が担う役割は非常に大きいものがあります。心しなければならないのは、国民の思いを正確にくみ取っていかなければ、政治はすぐに行き詰まってしまうということです。米国や英国の現象も、既成政治への不満や不信が背景にあると指摘されています。

公明党は「希望がゆきわたる国」の実現に、さらに邁進していきたい。そのために、地域に根差して活動している党員、支持者の皆さまと議員のネットワークをさらに強化し、現場の声を全身で受け止め、国民の思いを政治に反映させていきます。

――20日から通常国会が始まりました。

井上 安倍晋三首相は、施政方針演説の中で「私たちの子や孫、その先の未来、次なる70年を見据えながら、皆さん、もう一度スタートラインに立って、共に、新しい国創りを進めていこうではありませんか」と訴えました。公明党は衆院(24日)、参院(25日)での代表質問などを通し、経済再生や社会保障の安定・充実、働き方改革などによる「1億総活躍社会」を、より具体化していく決意です。

昨年、有効求人倍率は史上初めて、47都道府県全てで1倍を超え、失業率は過去最低水準まで下がっています。訪日外国人も2400万人を超えるなど、安倍政権の政策が着実に成果を上げています。通常国会では、まず今年度第3次補正予算案や来年度予算案の早期成立と迅速な執行に全力を挙げ、景気回復の流れを軌道に乗せていきたい。


来年度予算・税制改正


給付型奨学金の創設、配偶者控除の拡充など希望届ける

――来年度予算案のポイントは。

井上 経済成長の成果を、適切に分配していく好循環の流れをつくるため、公明党の主張が随所に反映された内容になっています。まず、これまで一貫して訴えてきた返済不要の「給付型奨学金」が創設されました。また、無利子奨学金の貸与人数の拡大や返還額を所得に応じて変える「所得連動返還型奨学金」が導入されます。さらに、発達障がいのある子どものために「通級指導」の教員枠拡充も盛り込みました。

介護職員や保育士の処遇改善も大きく前進します。働き方改革では、退社から出社まで一定時間を空ける「勤務間インターバル制度」を導入した中小企業への支援や、非正規社員を正社員として採用した企業への助成も増額されます。

――来年度の税制改正はどうなりますか。

井上 「庶民と中小企業を守る大減税」となります。配偶者控除の年収要件を、これまでの103万円から150万円に引き上げました。約600万人とされるパート主婦の93.5%が対象となり、500万を超える世帯が減税の恩恵を受けることになります。このほか、軽自動車を購入した翌年度に軽自動車税を軽減する「グリーン化特例」を2年間延長します。

所得拡大促進税制を拡充し、社員1人当たりの給与を前年度に比べ2%以上引き上げた場合、賃上げ総額のうち、大企業は12%、中小企業は22%を法人税額から控除します。また、中小企業向け設備投資促進税制(固定資産税の減免措置)の対象にサービス業を加えました。サービス業の生産性を高めることで、賃上げができる環境を生み出していきます。


被災者の生活再建支援を恒久化

災害に遭った被災者の生活再建を支援するため、税制面の特例措置を恒久化しました。具体的には住宅ローン減税の適用を受けている最中に自宅を失った場合でも所得税などの控除を継続します。

さらに、被災家屋と新築・購入した家屋の双方に住宅ローン減税を受けることもできるようにしました。

こうした生活現場に配慮したバランスの良い施策を通して、国民に希望がゆきわたるよう、一つ一つ具体化していきたい。


統一外選挙


都議選勝利で「東京改革」を前へ

――今年は大型の地方選が相次ぎます。

井上 地方議会の安定があればこそ、国政の推進力も生まれます。一昨日に北九州市議選が告示(29日投票)されました。

このほか、上半期に県庁所在地や政令市だけでも、前橋市、大分市、静岡市、富山市、松江市で行われるなど、各地で重要な選挙が続きます。年末年始を含め、寒い中、ご支援を頂いている党員、支持者の皆さまに改めて、感謝申し上げます。

そして今年最大の目標は、夏の東京都議選の勝利です。東京は日本の縮図であり、エンジンともいえます。東京が動けば、日本が変わります。

都議会公明党は、改革の先頭を走りながら、都政の要役となってきました。都議選勝利が「東京改革」を前に進めることになります。

――昨年12月からスタートした「機関紙拡大運動 集中期間」(2月まで)も終盤に差し掛かってきました。

井上 公明新聞の購読推進は、いわば党にとって生命線の闘いといえます。集中期間を党勢拡大の最大のチャンスと捉え、全議員が先頭に立って、一切の勝利の原動力となるよう取り組んでいきます。

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