e活気づけ"あんこう祭り"
- 2017.01.23
- エンターテイメント/情報
公明新聞:2017年1月23日(月)付
糸魚川大火1カ月
生活再建支援金も申請開始
新潟県糸魚川市の中心街で起きた大規模火災は22日、発生から1カ月を迎えた。現場近くのJR糸魚川駅前で、街を活気づけようと「あんこう祭り」(同市観光協会など主催)が開かれ、約5500人が訪れた。市役所では、被災者生活再建支援金の申請受け付けも始まった。
あんこう祭りは今年16回目。肝が大きく、食べ頃になる冬場に毎年開催されてきた。大火の惨状を受け中止も考えたが、「復興への足掛かりにしたい」(観光協会)との意向で開催を決めた。
新潟県上越市の福祉団体職員田村悟さん(40)は、売り上げの一部が義援金として寄付される第三セクター「えちごトキめき鉄道」の復興フリー切符を購入し、家族5人で来た。「大火は人ごとではない。被災した方々には困難を乗り越え、生活を立て直してほしい」と思いやった。
1人で会場を訪れた富山市の男性会社員(60)は、火災現場近くに会社の支店があるという。「少しでも役に立てればという思い。行政には被災者への手厚い支援を望みたい」と話し、地元有志が作った「頑張ろう糸魚川」のステッカーを買い求めた。
一方、糸魚川市役所には午前中から、多くの被災者が生活再建支援金の申請に訪れた。
自宅が全焼した井上弘さん(73)は「まだ先のことは考えられない」という。妻の実家で暮らしており、「慌てても仕方ない。一歩一歩進んでいくしかない」と話した。