eコラム「北斗七星」

  • 2017.02.15
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年2月15日(水)付



マルコ・ポーロが13世紀末にアジア諸国で見聞した旅行記『東方見聞録』。日本を「黄金の国ジパング」と紹介したことでも有名だ。コロンブスも魅了され、ジパングをめざしたとされている◆事実、日本には佐渡金山(新潟県)や石見銀山(島根県)など各地に鉱山があり、16~17世紀にかけて、金、銀の輸出量は世界最大規模を誇るほどの産地だった。まさに黄金の国にふさわしい資源大国だったのだ。だが今では、ほとんどが閉山。金属資源は輸入に頼る時代に◆では日本は資源小国になったのかというと、どうも違うらしい。沖縄近海に金や銀、銅などを含む海底熱水鉱床が広がっているというのだ。海底資源を有効に利活用できれば、新産業の創出につながり、日本経済の発展にも貢献すると期待は大きい◆政府は現在、海のジパング計画と呼ばれる次世代海洋資源調査技術を進行中。2018年度までに海底資源調査に関する産業創出などをめざす。17年度は海底資源を採取し、海上へ引き揚げる実験を実施。成功すれば世界初の快挙となる。公明党も海底資源の調査・開発には予算確保など力を注いでいる◆コロンブスは結局、ジパングにたどり着けなかった。ならば日本がコロンブスに代わって、海のジパングに到達しよう。そこに"宝の山"が眠っている。(治)

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