eマイナンバー手軽に申請

  • 2017.02.22
  • エンターテイメント/情報

公明新聞:2017年2月22日(水)付



カード交付率全国市区で1位
特設会場設けサポート
企業などへ巡回手続きも
宮崎・都城市



国民一人一人に12桁の番号を割り当てる社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度が導入されてから約1年。宮崎県都城市では現在、人口に対するマイナンバーカードの交付率が16.11%(今年1月末現在)に達し、全国の市区で1位になっている。市役所内に申請のための特設会場を設けたり、市が企業などを回って行う巡回手続きなど、"都城方式"と呼ばれる支援システムが功を奏した。取り組みを進めてきた公明党市議団の音堅良一団長と大浦覚、佐藤紀子の両議員は8日、市役所を訪れ、関係者から話を聞いた。

マイナンバー制度は、2015年10月から申請を開始し、16年1月からカードの無料交付が始まった。国民の所得や社会保障などの情報を把握するもので、カードがあれば納税や子育て、年金受給に関する行政手続きなどを、より円滑に進めることができる。

一方で、「申請が面倒」「必要性をいまひとつ感じづらい」などの理由から、国全体でのカードの交付率は8%程度にとどまっているのが現状で、普及促進が大きな課題となっている。

市は今年4月から実施を予定している、コンビニエンスストアでの住民票の写しをはじめとした交付サービスなどを見据え、15年10月の制度開始からカード申請に不安を抱える高齢者などに対し、積極的に支援を始めた。市役所内に「マイナンバー特設会場」を設置し、丁寧な説明や相談、証明写真の撮影やオンライン申請の手伝いなどにより、申請から交付までスムーズにできるようにしている。市職員がタブレット端末を使って写真撮影するため、写真の申請不備を未然に防げるだけでなく、交付に必要な本人確認書類の漏れも解消できる。

手続きのために市役所へ行く時間を確保できない人への支援も充実している。希望があれば、市内の企業や公民館などに市職員が出向き、その場で申請することができる。

また交付後は、マイナンバーカードを持参すれば、市内の温泉施設でポイントがつき、ポイント数に応じて料金を無料にするなど、カード普及を進めてきた。

その結果、今年1月末現在でカードの交付数は2万6956人に。交付率だけでなく申請率も、人口に対して19.75%と全国の市区で1位になり、市総合政策部総合政策課の佐藤泰格主査は、「毎月、少しずつではあるが増加傾向にある。今後も多くの人にマイナンバーの重要性を知ってもらい、普及を図りたい」としている。

この日、市役所で申請を済ませた山﨑高紀さん(77)、律子さん(76)夫妻は、「パソコンを使った申請方法などがよく分からなかったが、対面で説明を聞けてよく理解できた。高齢者は手続きに不安を感じがちだが、こうして手伝いをしてくれるのは大変にありがたい」と笑顔を見せた。

党市議団はこれまで、音堅団長が12年9月の定例議会でマイナンバー制度導入に伴い、市民の利便性向上をめざす市の取り組みをただすなど、一貫して推進してきた。視察を終え、音堅団長は「カードの普及促進はもちろん、カード自体の魅力をしっかりと発信していけるよう応援していきたい」と語っていた。

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