eQ&A都議会公明党と「身を切る改革」

  • 2017.02.27
  • 情勢/解説

公明新聞:2017年2月26日(日)付



議員報酬20%削減し、都民と「痛み」を共有する覚悟示す



22日の東京都議会本会議で、議員報酬20%削減など都議会公明党(東村くにひろ幹事長、都議選予定候補=八王子市)が提唱した「身を切る改革」を具体化する条例が、全会一致で可決、成立しました。その経緯などについて、Q&Aで解説します。


議員報酬20%削減し、都民と「痛み」を共有する覚悟示す

Q 都議会公明党は、なぜ「身を切る改革」を提言したのですか。

A 「政治とカネ」を巡る問題で知事が2代続けて辞任したり、豊洲市場の移転が延期され、その経費として多額の都民の血税が投入される事態に陥っています。

都政改革に向け、小池百合子知事は先に給与削減に踏み切りましたが、知事と共に都政の一翼を担う議会・議員の側のあり方も問われています。そこで都議会公明党は、昨年11月、他党に先駆けて「身を切る改革」を提唱しました。

今まで以上に都政を厳しくチェックするとともに、議員一人一人が襟を正し、都民と「痛み」を共有する覚悟を示すため、都議会公明党は「身を切る改革」を訴えてきたのです。

成立した条例の柱は、(1)議員報酬の20%削減(特例で今年4月から1年間)(2)議員1人当たり月額60万円の政務活動費を50万円に減額するとともに、収支報告書と領収書などの写しをインターネット上で全面公開(3)本会議や委員会などに出席するたびに、旅費の代わりに定額支給されている費用弁償の廃止(島部在住の議員のみ交通費と宿泊費の実費を支給)―などです。


他党に先駆け具体案を提示。ブレずに合意形成を促した

Q 条例が全会一致で可決した経緯は。

A 都議会第2会派の公明党が具体的な数字を提示し、改革に乗り出したことに対し、他会派から強い反発がありました。公明党案とは異なる提案が唐突に他会派から出されたりしました。

それでも都議会公明党はブレることなく、独自の提案を一貫して主張し続けました。最終的には「公明案をベースにした案を全会派の『共同提案』」(毎日新聞2月21日付)とし、今月22日の定例会本会議で可決、成立させることができました。公明党の揺るぎない姿勢が合意形成を促したのです。


政務活動費の使途をネットで公開し、不正受給を防ぐ

Q 政務活動費の減額と全面公開について。

A 政務活動費は議員の調査研究などを支援するための経費ですが、全国各地で不正受給が相次いで発覚。昨年、富山市議会では10人を超える議員が辞職に追い込まれました。今月22日にも、政務活動費を不正受給したとして、大阪府が元共産党府議を刑事告訴しています。

これまで都議会では、政務活動費の使途を知るには、都庁に出向かないといけませんでした。今後は、ネットで公開し、不正防止へガラス張りにします。政治資金の問題に詳しい河村和徳・東北大学大学院准教授は「全国への波及効果にも期待したい」(本紙2月25日付)と述べています。

政務活動費の使途について都議会公明党は、厳しいルールを独自に設定。2015年度には、政務活動費のうち、会派として約3000万円を都に返還しています。これは都議会全体の返還額の約7割に当たります。

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