e「スナノミ症」から子どもの命守れ!
- 2017.03.03
- 情勢/国際
公明新聞:2017年3月3日(金)付
ケニアに運動靴を
大学生が呼び掛け 党学生局も後押し、協力
スナノミ症から小さな命を守るため、ケニアに運動靴を届けよう――。ケニアなどアフリカで深刻な問題となっているスナノミ症の感染を防ぐため、不要になった運動靴の提供を呼び掛けている大学生の湯浅春奈さんと春日桃子さんは2日、東京都目黒区の駐日ケニア大使館を訪れ、ポール・M・カリー公使参事官に運動靴を手渡した。
駐日大使館から謝意
これには、公明党学生局の「国際貢献プロジェクト」として協力している佐々木さやか学生局長(参院議員)と、昨年12月にケニアでスナノミ症の現地調査を行った、秋野公造参院議員が同席した。
スナノミ症の感染防止に関しては、ケニア政府も、2015年から毎年3月3日を「スナノミの日」として制定するなど克服に向けて取り組んでいるが、思うように食い止められず、治療法や感染の経緯などについて検証も進んでいない。
席上、ケニアでボランティア活動の経験がある湯浅さんと春日さんは、現地で身近な友人もスナノミ症に感染したことから、「ケニアを大切に思う一人として力になりたい」と伝えた。
公使参事官は、「ケニアでスナノミ症は深刻な問題。感染した子どもは学校にも行けなくなる。運動靴を届けてくれることは本当に心強い」と謝意を表明した。
湯浅さんと春日さんは、スナノミ症の感染を防ぐ手段として、靴の有効性を主張する秋野氏の手記(今年1月6日付本紙掲載記事)を読み、「自分たちも力になりたい」と呼び掛けを開始した。
党東京都本部青年局の「TOKYO VOICE ACTION」(東京VA=ボイス・アクション)のホームページにも、スナノミ症で苦しむ子どもへの支援を求める一人の若者の声が届いている。
佐々木、秋野両氏は、政府にスナノミ症に関する草の根レベルの資金協力と研究推進を働き掛けるとともに、党学生局として「運動靴を提供する取り組みを応援したい」と語った。
【スナノミ症】
スナノミという砂地に生息するノミによる感染症。主に足の指や爪、かかとに感染し、強いかゆみと痛みを伴う。適切な治療が行えないと足の壊死による切断や歩行不能に陥るのみならず、命にも関わる。最大の原因は貧困で靴が履けないことにあり、免疫力の弱い子どもが感染する傾向が高い。