e幼稚園・保育所で4歳児健診
- 2017.03.09
- 生活/生活情報
公明新聞:2017年3月9日(木)付
発達障がいを早期発見
支援センター各園訪れ巡回相談も
福岡・宗像市
福岡県宗像市で公明党県議団の大城節子、高橋雅成、大塚勝利、西尾耕治の各議員と市議会公明党の石松和敏、岡本陽子の両議員はこのほど、同市役所内で幼稚園や保育所に通う年中児(満4歳児)を対象にした「年中健診」事業について担当者から話を聞いた。
公明「全県に広げたい」
市は、発達障がいの早期発見や子どもの健康増進などを目的に、2012年度から市内全ての幼稚園と保育所の計20カ所で「年中健診」を行っている。市によると、こうした事業は全国的にも珍しい取り組み。
健診の流れは、まず市が年中児の保護者に対し、家庭での子どもの様子を知るためのアンケートを送付。これは通園先の幼稚園などを通じて回収する。健診は各園で行われる年1回の内科検診と併せて行われ、医師による診察の場に市発達支援センターの職員が同席。回収したアンケートのチェックや、集団行動の様子の聞き取りなども実施する。
心身の発達の観点から、何らかのフォローが必要と判断された子どもがいた場合、保護者に連絡し、同センターへの来所相談の案内や療育施設、医療機関につなげるなど、適切な支援を行う。同健診の15年度の受診者は854人で、このうちフォロー対象者は196人だった。
同健診のメリットについて、市子ども家庭課の中村修課長(兼同センター所長)は、「従来の3歳児健診から就学時健診までの空白期間を埋めることになり、発達に支援を必要とする子どもの早期発見などに効果が見込める」と力説。また、「幼稚園・保育所や宗像医師会と協働で実施することで、子どもの発達支援に向けた行政・教育・医療の連携の充実を図ることができる」と語っていた。
このほか、同センターでは春と秋の年2回、職員が市内全ての幼稚園と保育所で巡回相談を実施。発達に関する課題だけでなく、家庭や保護者の心の問題など、必要な場合は関係部署と連携して継続的に支援している。
終了後、一行は「(年中健診は)発達障がいの早期発見・支援につながる先進的な取り組み。公明党の議員ネットワークを生かし、こうした取り組みを県内全体に広げていけるよう尽力していく」と話していた。