e震災障がい者 正確に把握
- 2017.03.10
- 情勢/社会
公明新聞:2017年3月10日(金)付
公明提案に厚労省答弁 今月中に全国へ通知
障害者手帳の申請時、自然災害が原因と分かるように
厚生労働省は9日、障害者手帳を申請する際に用いる診断書に関し、障がいを負った原因を記入する欄に「自然災害」の選択肢を加えることを可能とする旨を今月中に都道府県などに通知し、周知する方針を明らかにした。阪神・淡路大震災や東日本大震災などのような自然災害が原因で障がいを負った「震災障がい者」の把握を進め、心のケアなどの災害関連支援を行き届かせるのが狙い。同日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、公明党の中野洋昌氏の質問に対し、厚労省の堀江裕障害保健福祉部長が答えた。
自然災害での重傷者のうち、障がいを負った人の正確な数は今も掌握されていない。このため災害関連の支援も十分に行き届いていないのが実情だ。その解消に向けて、先月28日、公明党の赤羽一嘉衆院議員と伊藤孝江参院議員が震災障がい者を支援するNPO法人「よろず相談室」のメンバーらと共に、古屋範子厚労副大臣(公明党)を訪問。震災障がい者への支援体制の充実を求める中で、震災障がい者を正確に把握できるよう、障害者手帳申請時に提出する診断書の原因欄に「自然災害」を設けることを提案していた。
これらを踏まえ、中野氏が求めたのに対し、堀江部長は「自然災害の選択肢を設けた診断書の書式が可能であることを通知し、周知させる」と答弁した。