e用地取得で"裏取引"か

  • 2017.03.13
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年3月12日(日)付



浜渦氏  東京ガスと水面下交渉
都議会豊洲問題百条委で上野、谷村議員



東京都議会で11日、豊洲市場移転問題の調査特別委員会(百条委員会)が開かれ、東京ガスが所有していた豊洲の用地取得の経緯などについて、関係者の証人喚問を行った。公明党から上野和彦(都議選予定候補=江戸川区)と谷村たかひこ(同=北多摩1区)の両議員が質問に立った。

まず上野議員は、豊洲用地の売却に後ろ向きだった東京ガスが、2000年10月の浜渦武生副知事(当時)の同社訪問から始まった"水面下"の交渉で、売却へと方針転換したことを問題視。浜渦氏の部下が同社と行った水面下交渉のメモを紹介した。メモには、都側が伝えた内容として「(石原慎太郎知事=当時=が、東京ガスが責任を持って土壌汚染対策を実施するから大丈夫と)安全宣言をしないと東京ガスにとっても土地の価格が下がって、困るだろう」「『安全宣言』で救済するからそれまでに結論を出せ」とあることを指摘。「こんな裏取引を浜渦氏が東京ガスとの交渉で持ち掛けよ、と(部下に)指示していた」と糾弾した。

上野議員は、浜渦氏から東京ガスに「要求は全部言ってください。それを官僚に指示するのは私たち政治家の役割だ」などと、石原氏に代わって伝えているようなメモも読み上げた。

谷村議員は、豊洲用地の売買に当たって、当初、東京ガスの負担となっていたとされる防潮護岸の整備費などについて、01年の浜渦氏と同社の間で交わされた合意で、都の負担に変更されたと指摘。この合意に基づく確認書を都と交わした同社管財部活財推進室長(当時)の高木照男証人に対して、この確認書の内容を当時の同社上層部に報告したはずだとして、「誰に報告したのか」とただした。高木証人は「東京ガス豊洲開発の江口洋社長(当時、故人)に報告した」と答えた。

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