e代読・代筆者を養成
- 2017.03.13
- エンターテイメント/情報
公明新聞:2017年3月13日(月)付
市民対象に体験講習会開く
埼玉・坂戸市
埼玉県坂戸市はこのほど、読み書きが困難な障がい者や高齢者のために代読・代筆を行う市民を養成しようと、特定非営利活動法人(NPO法人)「大活字文化普及協会」と協力し、「代読代筆支援講習会」を開催した。同協会によると、こうした講習会の実施は県内初。市民ら22人が講師の話に耳を傾け、市議会公明党(古内秀宣幹事長)も参加した。
講習会は二部制で、冒頭、同協会の市橋正光事務局長は「市民による読み書き支援の普及が急務」とあいさつ。前半は、NPO法人「読書権保障協議会」の委員長で、視覚障がい者の田中章治氏が代筆・代読の必要性について講演。視覚障がい者約30万人のうち、点字利用者は1割程度であることなどを紹介し、「読むことは生きることであり、情報は命」と強調した。
後半は実技指導。参加者が講師を相手に、大相撲初場所の星取表やラジオ番組表などを読み上げ、視覚的な情報を代読して表現する難しさを体験した。また、参加者は二人一組となり、名前を聞いて紙に漢字で代筆するなどした。
終了後、参加者は「街中で読み書きに困っている人を見かけたら、積極的に声を掛けたい」などの感想を話していた。
2015年3月の定例会で古内幹事長は「読み書きに支障がある人への支援は共生社会の実現に向けても重要な課題である」と訴え、同講習会の開催を提案していた。