e生産緑地 要件緩和へ

  • 2017.03.21
  • 政治/国会
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公明新聞:2017年3月21日(火)付



都市農業の振興策
条例で300平方メートル以上から可能



市街化区域内にある都市農地のさらなる保全や活用を進めていく生産緑地法改正案が今国会で審議中だ。

都市の緑地保全を促す「都市緑地法等改正案」の柱の一つ。固定資産税の軽減や相続税の納税猶予が適用される生産緑地の指定に関し、面積要件の緩和などが盛り込まれている。これは都市農業振興の観点から、公明党が一貫して提案してきた。

改正案は、公明党が制定をリードした都市農業振興基本法に基づき、昨年5月に閣議決定した基本計画の中で、「都市に農地はあるべきもの」と位置付けた点を反映。都市農業の振興策の一つとして、一律500平方メートル以上だった生産緑地の面積要件を柔軟に見直し、市区町村が条例によって300平方メートルまで引き下げることを可能にしている。

生産緑地の面積要件緩和は、都市農地の保全にきめ細かく対応していく一方、宅地並みに重い税負担が課せられる市街化区域内の農地がより多く生産緑地の指定を受けることで、都市農家にとって税制上の特例措置が適用されるメリットも期待されている。

このほか、現行法では生産緑地内に設置できる施設が生産や出荷などの関連施設に限定されているのに対し、改正案には農産物直売所や農家レストランなどの設置を新たに認める方針を明記。土地活用の幅を広げることで、生産緑地の収益性を高めるなど農業経営を支えていく。


生産緑地
都市計画と農業の調整を図るため市区町村が指定する地区。市街化区域内で一定要件を満たす農地が主な対象。宅地並み課税が適用されず、税制上の農地として扱われる一方、都市部に残る緑地を守るために営農義務が付けられ、建築行為や造成が規制される。

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