e17年度予算案 参院で活発に委嘱審査

  • 2017.03.22
  • 情勢/解説

公明新聞:2017年3月22日(水)付



参院で活発に委嘱審査17年度予算案

参院は21日、各特別委員会で2017年度予算案に関する委嘱審査を行い、公明党議員が震災復興や教育など生活密着の課題について質問した。


原発被災地の治安守れ


新妻氏

参院東日本大震災復興特別委員会で新妻秀規氏は、東京電力福島第1原発事故に伴う被災地域の治安対策に関し、避難指示区域の刑法犯認知件数で「空き巣」などがいまだ震災前より多いことを踏まえ、「被災者の安全・安心のため、治安維持向上への支援を」と訴えた。

長沢広明復興副大臣(公明党)は、防犯パトロールの経費などの支援について「復興庁としてよく詳細を伺いながら丁寧に対応する」と答えた。

また新妻氏は、原子力被災12市町村農業者支援事業について、制度内容を市町村や農業者に分かりやすく説明すべきと主張。矢倉克夫農林水産大臣政務官(公明党)は、「県と連携して周知し、徹して寄り添う思いで努める」と答弁した。


沖縄独自の「給付型」を


高瀬さん

参院沖縄・北方問題特別委員会で公明党の高瀬弘美さんは、沖縄の子どもの貧困問題に関し、大学・短大進学率が39.8%と全国で最も低い現状に言及。"貧困の連鎖"を断ち切るため、2017年度に創設される給付型奨学金のほかに「沖縄の特別な状況を鑑みて、沖縄の学生に特化した給付型奨学金も制度として検討していくべき」と迫った。

鶴保庸介沖縄・北方担当相は、「指摘のような、沖縄独自のものが必要ではないかという認識を持っている」と述べ、沖縄振興審議会で議論を進め、「地域の実情を踏まえた独自の人材育成について、可能なものから速やかに、できる限り実施していく決意だ」と強調した。


多目的トイレの背もたれ設置促す


秋野氏

参院消費者問題特別委員会で秋野公造氏は、障がい者や高齢者などが利用する多目的トイレに関して、「脳梗塞などでまひがあり、座った姿勢を保てない人でも円滑にトイレを利用できるよう背もたれの設置を促進すべきだ」と訴えた。

国土交通省の伊藤明子大臣官房審議官は「障がい者の目線に立った重要な提案だ」と述べ、「背もたれの設置も含め、建築物全体のバリアフリーの観点から推進していく」と答えた。


"選択と集中"でODAの質高めよ


河野氏

参院政府開発援助(ODA)特別委員会で公明党の河野義博氏は、ODAの質を高めることは日本の国益にもつながっていくと指摘し、「厳格にPDCA(計画、実施、評価、改善)を回し、"選択と集中"を厳しく行い、ODAの質を高めていくべき」と訴えた。

外務省の山田滝雄国際協力局長は、ODAの質向上について「より効果的で質の高い支援を行う上で、PDCAサイクルの確立や透明性の確保は極めて重要」と述べた。

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