e法曹養成の転換点に
- 2017.03.22
- 情勢/社会
公明新聞:2017年3月22日(水)付
衆院法務委で国重氏 公明の主張で"復活"評価
司法修習生へ給付金
近年の法曹志望者の減少に歯止めをかけるため、司法修習生に「修習給付金」を支給する制度の創設を盛り込んだ裁判所法改正案が21日、衆院法務委員会で審議入りし、公明党の国重徹氏が質問に立った。
国重氏は、2011年に廃止された「給費制」の事実上の"復活"となる修習給付金について、公明党が国会質問や政府への提言などを通し、「修習生が安心して充実した修習に打ち込めるための経済的支援を一貫して訴えてきた」と力説。17年度予算案に11.5億円が計上されたことについて「法曹養成制度にとってターニングポイントになるもので、高く評価している」と強調した。
その上で、修習給付金のうち、修習生に「基本給付金」として月額13万5000円が一律で支給される理由を聞いた。
法務省の小山太士司法法制部長は、「司法修習生は修習専念義務が課され、原則として兼業が規制されている。経済的基盤を確保し、修習に専念できる環境を整備して、司法修習の実効性を担保する必要がある」と答えた。
また、国重氏は、税金を財源として修習給付金が支給されることから、「修習生に何らかの問題があれば、国民の目線はこれまで以上に厳しくなる」と指摘。修習生としてふさわしくない行為があった場合に、現行法の罷免以外に「修習停止」と「戒告処分」を設けた趣旨をただした。
小山部長は「罷免が適当とは言い難い非行があった場合に、実効的かつ柔軟に規律確保を行う方策を講じることが相当だと考えられる」と述べた。