e暮らしに春風 新年度からスタートする公明党の実績
- 2017.03.27
- エンターテイメント/情報
公明新聞:2017年3月26日(日)付
「希望がゆきわたる国」をめざし、公明党は現場の声をしっかり受け止め、国民の暮らしに"春風"を届ける実績を着実に積み重ねています。ここでは2017年度にスタート、拡充される予定の主な制度などを紹介します。
教育
奨学金拡充
長年にわたる公明党の粘り強い主張を受け、返還不要の「給付型奨学金」が創設されました。経済的な理由で大学進学を諦めていた子どもたちの大きな励みとなります。
対象は住民税非課税世帯から進学し、高校の推薦を受けた学生。17年度は「私立・自宅外」からの通学者や児童養護施設退所者などを対象に先行実施され、4月の申し込みを受け、6月に支給開始となる見通しです。また、児童養護施設退所者などは入学時の追加給付(24万円)も受けられるようになりました。本格実施となる18年度には、およそ2万人が受給することになります。
一方、無利子奨学金については、住民税非課税世帯の入学者の成績基準が撤廃され、希望者全員が受けられます。
さらに、卒業後の所得に応じて返済額が決まる所得連動返還型奨学金の導入や、既に実施されている有利子奨学金の返還利率の下限見直し(0.1%から0.01%)により、誰もが安心して大学などに進学できる環境が整備されています。
通級指導
発達障がいや言語障がいのある子どもが、小・中学校の通常学級に在籍しながら、週1回程度、別室や別学校で授業を受ける「通級指導」。通学を希望する児童・生徒が増加し、担当教員が不足していました。
都道府県からの要望に対して、十分に配置できていない現状を改善するため、17年度から教員の定数を「基礎定数化」し、計画的に採用・配置できるようになります。
待機児童解消
17年度は、保育の受け皿を5年間で50万人分増やす「待機児童解消加速化プラン」の最終年度に当たります。各自治体において、15年度までの3年間で約31.4万人分が既に拡大されており、16年度の見込みを含めると約43.8万人分まで進んでいます。
17年度は、各自治体で4.6万人分を整備し、企業主導型保育事業(16、17年度で約5万人分)も推進します。これにより、5年間の合計が53万人分を超え、目標を達成できる見込みです。
年金・介護・医療
無年金者対策
昨年成立した改正年金機能強化法(無年金者救済法)により、公的年金の受給資格に必要な加入期間が、今年8月以降、25年から10年に短縮されます。同法によって新たに受給資格を得る人は約64万人に上ります。
年金を受け取るには、対象者自身が請求手続きを行う必要があります。まず、日本年金機構が7月上旬までに、「年金請求書」を送付します。
その請求書に必要事項を記入し、住民票などの必要書類を添付して、近くの年金事務所や年金相談センターなどに提出してください。
新たな受給対象者に対しては、まず9月分が10月に支給されます。それ以降は偶数月に2カ月分が一括支給されます。
仮に手続きが遅れても、9月分にさかのぼって受けることができます。
介護職員の待遇
介護人材の確保にも力を入れています。介護事業所が勤続年数や介護福祉士などの資格取得、実技試験の結果や人事評価などに応じた昇給制度を設けている場合、介護職員の賃金が月平均1万円程度引き上げられることになります。全国でおよそ70%の事業所が対象となります。
また、介護のために離職する人をゼロにするため、介護と仕事の両立につながる職場環境の整備に取り組んだ企業を支援します。
不妊治療など
医師や看護師ら専門家が、電話や面談、メールなどで対応する「不妊専門相談センター」を全国展開するため、さらに増設・拡充が図られます。
また、同センターの相談受付時間の延長など、機能強化も進められます。
高額となる不妊治療費による経済的負担を減らすため、16年1月から始まった特定不妊治療(体外受精・顕微授精)の初回助成額の増額と男性に対する治療費の助成措置は継続されます。
一方、がん対策として、検診の個別受診勧奨・再勧奨の対象年齢を拡充するほか、小児・AYA世代(思春期・若年成人)の患者支援も推進します。
観光立国
観光立国として、外国人観光客がストレスなく旅行ができるよう、滞在時の快適性や観光地の魅力アップに取り組みます。具体的には、観光案内所の機能向上や鉄道駅・バスターミナルにおける情報発信を支援します。
さらに、観光産業の担い手の育成も充実させていきます。
また、情報のバリアフリー化に向け、約3万カ所の防災拠点を中心に、全国の公共交通機関、宿泊施設、商店街、農山漁村地域に無料Wi――Fi(ワイファイ)の整備を加速させます。
子育て
保育人材の確保
人手不足が指摘される保育現場の人材を確保するため、民間保育所などで働く保育士ら全職員の賃金を2%(月額6000円程度)引き上げ、待遇を改善します。
その上で経験年数に応じた役職を新設し、研修の修了を要件に賃金を上乗せ。おおむね勤続7年以上の中堅職員は月額4万円、同3年以上の若手職員は月額5000円を加算します。
給与への反映時期は手続きの進み具合で異なりますが、早ければ2%引き上げは4月ごろ、経験に応じた加算は5月ごろになる見通しです。
産後うつ予防
出産後の母親が育児不安などによって精神的に不安定になる「産後うつ」の予防に向け、産後2週間や1カ月などの時期に母体の回復や授乳の状況、精神状態を把握する産婦健診2回分の費用を助成します。「産後ケア事業」を行う市区町村が対象です。
育児休業給付
育児休業給付については、育児休業期間が6カ月延長され、最長2歳までに見直されることに合わせて給付期間も延長します。
これらによって、保育所に入れないなどの理由でやむなく離職する事態が起きないようにします。
働き方改革
次の出社までに一定時間を確保
働き方改革の具体策として、退社してから次の出社までに一定時間を空けるよう勤務時間を規制する「勤務間インターバル」が注目されています。既に欧州連合(EU)では、最低でも連続11時間の休息が義務付けられています。
この制度を実施するために、就業規則の作成や労務管理用の機器などを導入した中小企業に対して、経費の4分の3を助成します。上限は50万円です。
非正規から正規へ
非正規社員の正社員化や待遇改善に向けて、賃金規定や諸手当制度などを改善した企業への助成を拡充します。
社内規定を変更する必要も出てくることから、各都道府県に「非正規雇用労働者待遇改善支援センター(仮称)」を設置し、企業の相談にも対応します。
賃上げ支援では、年功序列によらず能力に応じた賃金アップの仕組みを整え、実行した企業に最大130万円を助成する制度を創設。非正規の賃金を3%以上引き上げた企業には、キャリアアップ助成金の支給額を増やします。
配偶者控除
配偶者控除を見直し、パートで働く主婦がいる世帯などの所得税が軽くなります。
18年1月以降、満額38万円の控除が受けられる配偶者(主に妻)の年収要件を現在の103万円以下から150万円以下に引き上げます。150万円を超えると控除額が段階的に引き下げられますが、201万円までは控除の対象になります。
今回の見直しで、全国で約600万人いるとされるパート主婦の93.5%、およそ500万を超える世帯に対象が拡大します。減税になるのは、現在、配偶者の年収が103万円以上ある場合です。