eコラム「北斗七星」
- 2017.03.28
- 情勢/社会
公明新聞:2017年3月28日(火)付
個人が保有する預金や株式などの金融資産が1800兆円を超えて過去最高を記録した。国民1人当たり約1400万円、現金と預貯金だけに絞っても約700万円になる。計算するだけ空しい気もするが、景気が回復傾向にある証拠には違いない◆ただ、国連の「幸福度」ランキングで、日本は155カ国中51位に甘んじている。この順位は、経済力のほか健康寿命、頼れる相手の存在、人生を選択する自由などが基準で、幸福には財産以外の要素が深く関わっていることを示唆している◆この点は、国民の多くも意識しているようだ。政府の国民生活に関する世論調査(2016年度)によると、「これからは心の豊かさを重視する」と答えた人の割合が6割に達し、「物の豊かさ」との回答のほぼ2倍だった◆同じ調査では、日常生活の中で充実感を覚える時についても聞いており、「家族団らんの時」が48%と最も多く、「ゆったりと休養している時」「友人や知人と会合、雑談している時」「趣味やスポーツに熱中している時」と続く。いずれも仕事以外の時間という点で共通している◆自公政権は現在、景気回復による所得アップと同時に、長時間労働の是正を柱とする「働き方改革」も進めている。国民の心情にフィットした政策の実現、そこに公明党の真骨頂がある。(幸)