e編集メモ
- 2017.03.29
- 情勢/社会
公明新聞:2017年3月29日(水)付
民進党結党1年 党勢衰退に歯止めかからず
民進党が27日に結党から1年を経過した。旧民主党と維新の党が合流して発足した同党だが、マスコミ各紙からは「合流効果はほとんど見られない」(27日付「読売」)、「党勢回復の兆しは一向に見えない」(28日付「産経」)などと酷評が相次いだ。
その原因の一つは蓮舫代表が党の方針として打ち出した「提案路線」の迷走だろう。27日に成立した2017年度予算の国会審議では、学校法人「森友学園」への国有地売却問題の追及ばかりが目立ち、国民生活の向上に向けた"対案"を示す姿勢は乏しかった。
"民進離れ"を招いた要因としては、重要政策に対する足並みの乱れも指摘されている。蓮舫代表は、原発ゼロの目標期限を「30年代」から「30年」に前倒しすることをめざしたものの、支持団体の連合などの猛反発を受け、あえなく頓挫。12日の党大会では打ち出せず、求心力の低下に拍車を掛けた。
そもそも、民進党には本気で政権を担う意欲があるのか。「『あきらめ』という膜が今、民進党を覆っている」(28日付「朝日」)とまで指摘される始末。国民も「民進党は政権交代の受け皿になり切れていない」と見ているようで、読売新聞の世論調査で、政権担当能力は自民党や公明党より低いと答えている。
こうした民進党の体たらくは旧民主党時代から言われ続けてきたことだ。党名を変えたところで、旧態依然の体質を改めないままでは、低迷する支持率も変わることはない。(洋)