e3・11で犠牲になった動物を知って!

  • 2017.03.30
  • エンターテイメント/メディア

公明新聞:2017年3月30日(木)付



犬・猫の殺処分ゼロへ
ドキュメンタリー映画を自主上映
静岡・富士市の市民グループ



静岡県富士市で犬・猫の殺処分ゼロをめざして活動している市民グループ「ちいさないのちがおしえてくれること」実行委員会(中村祐里子代表)が11日、同市内で3.11チャリティープロジェクトとして映画「犬に名前をつける日」の自主上映会を開催した。

この映画は、人間の無責任で殺処分される犬や猫の命と、東日本大震災で東京電力福島第1原発の半径20キロ圏内に取り残された動物を一頭でも多く救い出そうと保護活動を続ける人々を、4年間にわたって追い掛けたドキュメンタリードラマ。同実行委員会の顧問としてグループを支援してきた公明党の早川育子県議と、井出晴美、萩野基行の両市議も上映会の運営に携わり、来場者らと交流を深めた。

会場には、同市を拠点に犬・猫を保護している五つのボランティア団体の活動を紹介するパネル展示や、災害時の同行避難に必要な準備(しつけや健康管理、備蓄品など)を啓発するコーナーも設けられ、来場者が興味深く見入っていた。

早川県議はかつて、生まれつき障がいのある犬を引き取り、10年間介護しながら飼い続けたことがあり、殺処分ゼロへの思いは人一倍強い。

2011年2月の県議会定例会では動物愛護やボランティア支援について県の取り組みを促した。この質問を契機にボランティア団体から相談を受けるようになり、活動を支援するようになった。

また、自身が保護犬を飼っている萩野市議も16年9月議会で質問し、保護した犬・猫の新しい飼い主を探す譲渡会を公共施設で開催できるようにしてはどうかと提案。市長から「対応できる公共施設については貸し出していく」との答弁を引き出すなど、公明議員のネットワークでボランティアを後押しした。


公明県議、市議が全面支援

公明議員とボランティアとの交流は、他の市議や商工会議所青年部の有志などを巻き込んで、多くの人に広がっていった。やがて定期的に集まってミーティングを開くようになり、「それぞれの団体・個人が連携すれば大きな力になる」と、15年4月にグループとしての活動を開始。

今回のチャリティープロジェクトは「小さな命を大切に考える人を増やしたい」(中村代表)との目的から、映画上映を決定。昨年10月に実行委員会を立ち上げ、メンバー一人一人が富士市の殺処分の実態を語り、犬・猫を救い出すボランティアへの理解と協力を訴えた。その結果、100を超える団体や個人の協賛が得られ、当日は3回(午前、午後、夜)の上映で予想を超える450人が鑑賞した。

映画の中で、震災を生き抜いた犬が再び飼い主との絆を取り戻すシーンでは鑑賞者の涙を誘った。上映前に「東日本大震災では多くの動物も犠牲になりました。6年目の3.11を迎えるに当たり、同じ悲しみを繰り返さないためにも、一人一人がペット同行避難と小さな命を守ることについて改めて考える日となれば」と語った中村代表の思いは、多くの参加者に確かに伝わった。

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