eiPS実用化支援さらに

  • 2017.03.31
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年3月31日(金)付



委員会質疑から



山本さん 男性の育休取得 後押し必要

30日の参院厚生労働委員会で公明党の山本香苗さんは、理化学研究所などのチームが28日、他人の細胞によるiPS細胞(人工多能性幹細胞)でできた網膜細胞の移植手術を世界で初めて成功させたことに触れ、「再生医療の実用化に向けて大きく加速化するものと期待している。政府としても(支援を)さらに推し進めてほしい」と強調した。

塩崎恭久厚労相は、再生医療の実現化に向け、厚労省として研究費助成を行っているとし、今後とも後押ししていく考えを示した。

一方、山本さんは、原則1歳までの育児休業を2歳まで再延長できるようにする雇用保険法等改正案に関して、延長の際の申請方法などを分かりやすく発信するよう要請。特に、給付期間中でも臨時的な就労(月80時間以下)が認められる仕組みを周知することなどを通じて、「男性の育休取得へ後押しを」と訴えた。

また、託児サービス付きの職業訓練を一層整えるよう求めた。

この日の同委員会では、同改正案を、共産党を除く賛成多数で可決した。


渡航者 円滑な帰国促せ


吉田氏「てるみ」再発防止も訴え

30日の衆院消費者問題特別委員会で公明党の吉田宣弘氏は、破産手続き中の格安旅行会社「てるみくらぶ」が募集した海外ツアー利用者の円滑な帰国などの対応を政府に求めた。

吉田氏は、同社を利用した渡航者は「ホテルに泊まれない、飛行機に乗れないかもしれないという心配の中で過ごしている」と強調し、万全の対策を要請した。

観光庁の蝦名邦晴次長は、航空会社には、航空券が発券されている旅行客の運送義務があることを説明。「円滑に帰国できるよう周知している」と述べた。

吉田氏は、格安なサービスを扱う業者の経営破綻で、消費者が不利益を被る事態の再発防止も訴えた。


核廃絶の議論を主導


浜田氏に岸田外相 保有国と非保有国 双方が参加の枠組み重視

30日の参院外交防衛委員会で公明党の浜田昌良氏は、日本が不参加を表明した核兵器禁止条約交渉に関して、政府の説明を求めるとともに、核廃絶に向けた日本の取り組みについて、「イニシアチブをしっかり発揮してほしい」と訴えた。

岸田文雄外相は、核廃絶への日本政府の立場は一貫しているとして、「核兵器国と非核兵器国の協力の下に現実的、実践的な取り組みを積み重ねていく」と強調。交渉会議に核兵器国だけでなく、ドイツなど核軍縮・不拡散の議論をリードしてきた国も参加しなかったことから、「こうした状況の中で議論を進めることは、核兵器国と非核兵器国の亀裂をより深めて逆効果にもなりかねない」と不参加の理由を述べた。その上で、核拡散防止条約(NPT)、包括的核実験禁止条約(CTBT)といった核兵器国と非核兵器国の双方が参加して議論できる枠組みを重視し、議論をリードしていく考えを示した。


GAP 取得支援せよ


竹谷さん 東京五輪、食材の調達基準

30日の参院農林水産委員会で公明党の竹谷とし子さんは、2020年東京五輪・パラリンピックの選手村で提供される食材に関して、農産物の安全に関する国際認証「GAP(農業生産工程管理)」が調達基準に決定したことに触れ、認証取得に向けた支援を訴えた。

GAPは、生産物の安全確保のために生産履歴の記帳や衛生管理の徹底を生産者に求める取り組み。竹谷さんは、GAP取得が国内外の販路拡大につながるなどのメリットを述べた上で、認証の審査にかかる費用負担の軽減や申請手続きのサポートなど「国が支援していくべき」と強調した。

農水省は、GAPの周知や、審査費用の低減などに取り組む考えを示した。

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