e都民とともに「東京改革」

  • 2017.04.03
  • 情勢/解説
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公明新聞:2017年4月2日(日)付



都議会公明党 中島よしお団長に聞く
「3つの挑戦」が実現



東京都議会公明党がリードした「3つの挑戦」が、関連条例や2017年度都予算の成立で、今定例会で実現しました【表参照】。中島よしお団長(都議選予定候補=北多摩3区)に、経緯や意義などについて聞きました。


身を切る改革


"公明案"に全会派が賛成し条例成立

―「身を切る改革」を提唱した背景は。

中島 「政治とカネ」を巡る問題で都知事が2代続けて辞任。さらに豊洲市場(江東区)への移転が延期され、都民の血税から追加的な支出を余儀なくされています。

都政や都議会への不信の声が高まる中、都民の信頼を回復するためには、まず議員自ら襟を正し、「痛み」を共有する覚悟を示す必要があります。そこで、公明党は「身を切る改革」としての議会改革案を、昨年11月に他党に先駆けて提唱しました。

―実現までの経緯は。

中島 当初、同月に開かれた超党派の「都議会のあり方検討会」で提唱する予定でしたが、他会派の反発に遭い、そこでは提案すらできませんでした。

2月22日からの第1回定例会でも成立するめどは立っていませんでしたが、公明党単独で条例案を提出するとの強い決意で臨みました。その後、共産党など他会派からパフォーマンスともいえる改革案も出されましたが、公明党がブレなかった結果、他会派にも賛同が広がり、当初の公明案から一字一句変えないまま、全会派による共同提案となり、定例会初日に可決、成立しました。公明党の覚悟が都議会を動かしたのです。

―主な内容は。

中島 今月から1年間、議員報酬を2割削減します。その上で、条例の抜本的な見直しなどを行い、報酬削減の恒久化をめざします。政務活動費も月額10万円減額し、収支報告書や領収書などの写しをインターネット上で公開します。こうしたネット公開をしている議会は都道府県のうち4府県(3月末現在)しかなく、全国の範となります。本会議などに出席するたびに定額支給されていた費用弁償も廃止しました。

「身を切る改革」の実現によって、東京改革の大きな流れの一歩を踏み出せたと考えています。


教育負担の軽減


年収約760万円未満の世帯 私立高の授業料を実質無償化

―年収約760万円未満の世帯で、私立の高校授業料を実質無償化することが決まりました。

中島 この背景には、東京都の場合、私立高校に通う生徒の割合が約6割で、全国一多い実情があります。その上で、私立高校の授業料は平均で44万2000円(16年度)に上っており、国の就学支援金で実質無償化されている公立高校に比べ、私立高校の授業料の負担は格段に重くなっています。

こうした教育負担の公私間格差を是正するとともに、高校進学率がほぼ100%になっている中で、教育の機会を保障するため、都議会公明党は、私立高校に通う生徒がいる世帯に対する支援策を提言していました。

この提案に賛同した小池百合子知事にも直接、要望するなど、粘り強く交渉を重ねた結果、年収約760万円未満の世帯を対象にした無償化への道を切り開くことができました。

一方で、共産党は機関紙「赤旗」などを通して、私立高校授業料の無償化をまるで共産党の実績であるかのように宣伝しています。しかし、「公明要望で『私立高無償』」(朝日 1月26日付)など一連の報道を見ても、公明党の実績であることは一目瞭然です。

今後は、無償化の対象外である通信制高校への適用や、年収約910万円未満の世帯への拡充をめざすなど家庭の経済状況にかかわらず、誰もが学べる環境づくりを進めていきます。


人にやさしい街づくり


20年東京五輪へ 世界一のバリアフリー先進都市に

―バリアフリー化なども前進します。

中島 「人にやさしい街づくり」は、20年の東京五輪・パラリンピックへ向けた重要なテーマであり、公明党は「世界一のバリアフリー先進都市・東京」をレガシー(遺産)に残す決意です。

喫緊の課題として、痛ましい駅ホームでの転落事故を防ぐため、ホームドア増設を強力に推進します。17年度の予算では、ホームドアの新設駅数の規模が16年度の9駅から20駅まで拡大されます。

また、公明党は今定例会でホームドアが設置されていない都立盲学校の最寄り駅を優先的に整備すべきと主張しました。こうした公明党の姿勢に対し、小池知事は「さすが、生活者の視点をもつ公明党ですね」と語っていました。

このほか、都道の段差解消や無料Wi―Fi(ワイファイ)の拡充、学校のトイレ洋式化、女性視点の防災ブックなど安全・安心の街づくりが前進します。


「ファーストの会」との連携


"都民目線"の政策で一致し合意

―小池知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」と政策合意に至った経緯は。

中島 公明党は、常に「都民のために何をなすべきか」という観点から、政策実現に取り組んできました。この都政に対する姿勢は、どなたが知事になっても変わるものではありません。

小池知事のめざす「都民ファースト」の都政は、言い換えれば、生活者優先、生活者の声を反映していく都政であり、公明党がこれまで推進してきた政策です。これは、議会での質疑のほか、さまざまな機会に政策提言などで意見交換し、"都民目線"の政策で、お互いに一致する点が多いことを確認し合いました。

こうした中、小池知事から、7月2日投票の都議選後も東京改革を進めていくために「都議選で、公明党を応援したい」との意向がありました。これを受けて、公明党は優先すべき政策課題について、都民ファーストの会と協議を重ね、五輪・パラリンピックの成功や、人づくりの教育など10分野35項目で3月10日に政策合意し、都議選予定候補の相互推薦を決めました。

公明党は東京改革を前に進めるため、23人の全員当選をめざし、全力で戦い抜きます。

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