e浜渦氏に偽証の疑い
- 2017.04.05
- 情勢/社会
公明新聞:2017年4月5日(水)付
豊洲用地 汚染残す交渉の責任追及
都議会百条委で上野、谷村議員
東京都議会で4日、豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会(百条委員会)が開かれ、前川燿男元知事本局長、赤星経昭元政策報道室理事、野村寛元知事本部首都調査担当部長の証人喚問を行った。公明党から、上野和彦(都議選予定候補=江戸川区)、谷村たかひこ(同=北多摩1区)の両議員が質問に立った。
上野議員は、豊洲用地取得のため、東京ガスとの交渉に当たった浜渦武生元副知事が3月19日の百条委員会で「2001年7月6日の(都と東京ガスが交わした)『基本合意』以降、その先は一切触っていない」と証言したことに言及。一方で、03年5月22日付で都職員が浜渦氏宛に出した文書に「(03年)3月に浜渦元副知事から指示を受けていたことが書かれている」と矛盾を指摘した。
これに対し当時の知事本局長だった前川証人は、当時の都庁の実態として、浜渦氏に決定権が集中し「(浜渦氏が)所管の局はもちろん、それ以外の局も、特定の部課長を直接指示していたのは紛れもない事実だ」と証言した。
上野議員は、浜渦氏の証言について「偽証の疑いが濃厚だ」と糾弾した。
谷村議員は、都と東京ガスの水面下交渉の内容を示す文書に言及。交渉開始時に交わされた「覚書」と結論を示した「基本合意」、それぞれの細目を示した「覚書の確認」と「基本合意の確認」の文書があるとし、「水面下交渉の経緯と結論が、これら四つの文書を把握することで分かる」と指摘。そのうち豊洲用地に新たな汚染が見つかっても東京ガスに追加負担を求めない「瑕疵担保責任の免除」につながる汚染処理計画に言及している「覚書の確認」について、浜渦氏の意向を受け交渉に臨んだ赤星氏と、4文書全てを承認している野村氏に認識を聞いた。
赤星証人は「知らない」と述べたが、野村証人は「報告は上司にしたと思う。(当時の上司は)赤星氏だった」と述べ、両者の証言が食い違った。
谷村議員は「赤星証人が知らないというのは通用しない。部下にだけ責任を負わせるやり方では済まない」と訴えた。