e景気回復 戦後3位に
- 2017.04.10
- 情勢/経済
公明新聞:2017年4月8日(土)付
雇用情勢で成果明らか
「社会に満足」6割 実感広がる
自公政権発足から51カ月
内閣府が7日発表した2月の景気動向指数(2010年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が3カ月ぶりに上昇し、前月比0.4ポイント上昇の115.5となった。基調判断は「改善を示している」に据え置いた。これで、2012年12月の自公政権発足から始まった景気回復局面は51カ月に及び、1990年前後のバブル景気と並び戦後3番目の長さになったとみられる。
景気の「山」と「谷」は景気動向指数を基に、内閣府の有識者研究会が事後的に判定する。14年4月の消費税率8%引き上げ後も、内閣府は「景気の山を判定するような状況にない」として、景気後退は確認されていないとの見方を示す。
3月の経済情勢も回復傾向が続いているとの見方が強く、バブル景気超えは確実視される。今年9月まで持続すれば、57カ月続いた「いざなぎ景気」(1965年11月~70年7月)超えとなる。また、戦後最長の景気回復は2002年2月から08年2月までの73カ月間であり、現在の景気回復局面が20年の東京五輪・パラリンピックまで続けば、新たに記録を更新することになる。
景気回復の恩恵は、特に雇用情勢の改善として表れている。総務省が3月31日に発表した2月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント低下の2.8%と、2カ月連続で改善。22年8カ月ぶりの低水準で、3%を下回るのは1994年12月以来となる。
また、厚生労働省が同日発表した2月の全国の有効求人倍率(同)は1.43倍で、全都道府県で1倍以上を記録。さらに、正社員数は3397万人と前年同月比51万人増加する一方で、非正規社員数は10万人減の2005万人と15カ月ぶりに減少。厚労省は、えり好みをしなければ誰もが就職できる「完全雇用状態」との認識を示している。
景気回復の"実感"も広がりつつある。内閣府が1日に公表した「社会意識に関する調査」によれば、「現在の社会に全体として満足しているか」との質問に「満足している」と答えた人は、前回調査に比べ3.9ポイント増の65.9%に上っている。国の政策に民意が「反映されている」と思う人は、同4.7ポイント増の34.6%だった。
自公政権がめざす「成長と分配の好循環」が、具体的な成果を伴いながら、着実に実を結びつつある。