eメール、LINE監視せず

  • 2017.05.08
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年4月29日(土)付



テロ等準備罪で政府が答弁 通信傍受は使わない
衆院法務委で吉田氏



衆院法務委員会で28日、「テロ等準備罪」の新設をめざす組織犯罪処罰法改正案(「テロ等準備罪」法案)の審議が行われ、公明党の吉田宣弘氏は、テロ等準備罪の捜査のあり方について「法律の成立をきっかけに新たな捜査手法が導入され、国民の人権が不当に侵害されるのではないかとの心配の声がある」と述べ、政府の見解をただした。

金田勝年法相は「他の犯罪と同様、刑事訴訟法に従って必要かつ適正な捜査を行う。新たな捜査手法を導入するための法改正を行う予定はない」と答えた。

これに関連して吉田氏は、一部から「メールやLINEが監視されることはないか」との声もあるとして、テロ等準備罪の捜査に通信傍受が使われるかどうかを確認した。法務省の林眞琴刑事局長は「テロ等準備罪は通信傍受の対象犯罪ではなく、その捜査として通信傍受は実施できない」と説明し、メールやLINEを監視しないことを明らかにした上で、「テロ等準備罪を通信傍受の対象犯罪に追加する法改正は予定していない」と述べた。

さらに吉田氏は、テロ等準備罪の要件が厳しく限定されているにもかかわらず、「いまだに思想・良心の自由を侵害する違憲立法という意見もある」として、政府に明確な反論を求めた。金田法相は「テロ等準備罪は犯罪遂行の計画、これに基づく実行準備行為を処罰し、人の内心や思想・良心を処罰するものではない」と力説した。

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