eコラム「北斗七星」

  • 2017.05.08
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年5月2日(火)付



京都議会議員選挙の投票日まで2カ月。各党とも国政選挙並みの総力戦で臨むだけに激戦は必至だ。その都議選より一足先に大接戦となっているのがフランス大統領選。先月の第1回投票で決着せず、今月7日に決選投票が行われる◆中道で無所属のマクロン前経済相と極右政党・国民戦線のルペン氏の一騎打ち。欧州連合(EU)との統合深化を掲げるマクロン氏、かたやルペン氏はEU離脱の国民投票を訴え、両者の主張は相いれない。フランスでも社会の分断が進むのであろうか◆注目すべき点がもう一つ。フランスでは、伝統的に中道左派か中道右派の2大政党が政権を担ってきた。しかし今回、いずれの候補も決選投票に進めなかった。現行制度で大統領選が行われた1965年以降では初めてだという◆経済の低迷を背景に旧来の政治への不満が浮き彫りになった形だ。自分たちの声が国政に届いていないと感じる有権者の投票行動が結果を左右する構図は、昨年行われたEU離脱をめぐる英国民投票や米大統領選にも通じよう◆「一人一人の声に真摯に向き合う」「その声をもとに説得力ある政策を立案する」「掲げた政策を着実に実現する」。かの国々を教訓とするまでもなく全ての政党や政治家が心すべき点だ。公明党の変わらぬ政治姿勢もここにある。(幸)

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