e人権、平和守る理念貫く
- 2017.05.08
- 情勢/社会
公明新聞:2017年5月3日(水)付
憲法施行70年公明が各地で街頭演説
新しい権利、価値観などで
「加憲」の議論、国民と共に
山口代表、井上幹事長が強調
日本国憲法の施行70年となる3日の憲法記念日を前に、公明党は2日、各地で街頭演説会を開催した。山口那津男代表は、「『国民主権』『基本的人権の尊重』『恒久平和主義』の憲法3原理は、大切に守り抜いていかなければならない」と訴え、今後も憲法の理念を堅持していく考えを力説した。その上で、憲法改正の議論に関しては「70年も経てば、当初の想定を超えたような新しい権利が生まれてきても不思議ではない。新しい価値観を憲法に加える『加憲』という立場で考えていく」と強調した。
東京・新宿駅西口で山口代表は、憲法施行70年に当たり、憲法が果たしてきた役割や歴史を振り返り、「これから憲法の役目をどう果たしていくべきか。じっくり考えていくことが必要だ」と強調。
戦後の日本国憲法が制定される過程を踏まえ、「基本的人権を尊重することが一番大事な柱だ」と主張したほか、「人権を最も侵害する戦争を永久に放棄し、恒久的に平和を追求していかなければならない。これを決め、70年間貫いてきた」とも述べ、今後も憲法3原理を堅持していくと訴えた。
憲法改正の議論に関しては、憲法施行から70年が経過し、当初は想定していなかった事態が生じていることから、「今の憲法で全て間に合っているのかどうか、虚心に振り返ることも大切だ。憲法がより良いものに生まれ変わるための改正を否定するものではない」との認識を表明。
また、これまで憲法が果たしてきた役割を国民だけでなく、国際社会も肯定的に評価していると指摘し、「それを受け止めた上で、国会での議論を深めるとともに、国民の理解が伴うことが大切だ」と語った。
憲法改正に対する公明党の考え方については、憲法3原理を堅持しながら、必要な条項を加える「加憲」の立場だと説明。憲法に盛り込むべき具体的な項目では、「議論は始まったばかりだ。世論調査を見ても、コンセンサス(合意)が十分にできていない。深く厚い議論が必要だ」との考えを示した。
街頭演説会には、太田昭宏全国議員団会議議長、党東京都本部代表の高木陽介、代表代行の高木美智代両衆院議員、副代表の竹谷とし子参院議員のほか、幹事長の長橋けい一都議(都議選予定候補=豊島区)も出席した。
一方、井上義久幹事長は、仙台市内で開催された党宮城県本部(庄子賢一代表=県議)の街頭演説会に出席し、東日本大震災から6年が過ぎ、着実にインフラ整備などが進む一方、10万を超える人が避難を余儀なくされていることに触れ、「全ての被災者が心の復興を成し遂げるまで寄り添い続ける」と決意を述べた。
また、井上幹事長は、憲法3原理は、国民にも定着しており堅持すべきと強調。「公明党のネットワークを生かして国民のための政治を進める」と訴えた。