eコラム「北斗七星」
- 2017.05.19
- 情勢/社会
公明新聞:2017年5月19日(金)付
友人宅の近所に園庭の狭い保育所がある。幼い子どもたちを広い場所で遊ばせるため、近くの公園へ連れて行くのが保育士さんの日課のようである◆散歩にも見えるが、ガードレールのない一方通行の道を行くのだから危うくて仕方がない。そうした光景を長年見てきた友人夫婦は、「用地の確保が難しい都会の問題」と思っていた◆ところが、普段は小紙に目を通すこともない奥さんが、たまたま東京都荒川区の都立汐入公園内に開園した「にじの森保育園」の記事を目にした。「こんなことができるの? ぜひ自分の目で確かめたい」と、友人を連れて公園へ出掛けたのだ◆東京ドームの約2.8個分もある広大な面積を有する都立汐入公園。訪れた日は天気も良好。「にじの森保育園」は満天の青空に包まれ、公園内は水遊びに興ずる子どもたちの歓声で大賑わいだったと、夫婦が笑顔で語ってくれた◆都市公園内の保育所設置は「国家戦略特区」として荒川区が2015年11月に全国で初めて認められた。その後も認定が相次ぎ、この春から東京・世田谷区、品川区、仙台市、横浜市、福岡市でも公園内保育所がオープンした。また公明党の推進で4月末に都市公園法が改正され、今後は公園内保育所がさらに増え、子どもたちの歓声が全国に広がっていく。(流)