e委員会質疑から
- 2017.05.24
- 情勢/社会
公明新聞:2017年5月24日(水)付
専門職大学に民間資金
参院文科委で河野氏 学校教育法改正案が可決
参院文教科学委員会は23日、2019年度からの専門職大学・短大の創設を柱とする学校教育法改正案の採決を行い、賛成多数で可決した。共産党と希望の会(自由・社民)は反対した。
専門職大学は、観光や農業、情報分野などで付加価値を高めたり、新たな商品開発ができる専門職業人の養成が目的。採決に先立つ質疑で公明党の河野義博氏は「(同大学と連携して教育課程の編成などを行う)産業界にメリットが大きい制度なので、応分の負担を求めるべきだ」と訴えた。
松野博一文部科学相は「産業界からの民間資金の導入も進むよう、制度設計を進めたい」と応じた。
商工中金 不正ただす
平木氏 法令順守の機能不全指摘
23日の参院財政金融委員会で公明党の平木大作氏は、国の制度融資を巡る不正が発覚し、経済産業省などが業務改善命令を発動した商工中金に対して「(商工中金が作成する)業務改善計画が抜本的に組織をつくり変えるくらいの内容でなければ意味がない」と厳しく指摘した。
平木氏は、金融危機や自然災害で経営悪化した中小企業に低利融資する国の「危機対応融資」で、商工中金が取引先の財務資料改ざんなどの不正を行った一因として、組織的なコンプライアンス(法令順守)の機能不全を挙げ、ただした。
商工中金社長の安達健祐参考人は「指摘を重く受け止め、必要な対応に取り組んでいきたい」と答えた。
地域包括ケアを前進
「共生型」の充実訴え 熊野氏 「介護」法案で岩名氏
23日の参院厚生労働委員会で公明党の熊野正士氏は、介護保険と障がい福祉サービスを同一施設で受けやすくする「共生型サービス」の創設について質問。障がい福祉サービスの利用者が要介護認定を受けた場合に利用可能なサービス量が減少する懸念があることから、「運用上、工夫が必要だ」と訴えた。
厚労省は、「介護保険に移行後も必要なサービスが適切に受けられるようにしていく」と答えた。
一方、同日午前の参考人質疑で、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社・社会政策部長の岩名礼介参考人(公明推薦)は、介護保険法等改正案について、地域包括ケアシステムの構築を「前に進めるもの」と評価。同法案に基づき「腰を据えて取り組むことが重要だ」と指摘した。
依存症防止へ競馬場ATM改善必要
竹谷さん
23日の参院農林水産委員会で公明党の竹谷とし子さんは、農水省所管の公営競技である競馬について「依存症となり生活が破綻することを未然に防ぐ対策を強化すべきだ」と主張した。
竹谷さんは、具体策として競馬場や場外馬券売り場にある現金自動預払機(ATM)の融資機能廃止や、引き出す金額の上限の設定などを挙げ、「できるところから積極的に取り組んでほしい」と訴えた。
矢倉克夫農水大臣政務官(公明党)は、今年夏をめどに具体案をまとめる政府方針に触れ、「(農水省として)対策強化に率先して取り組む」と答えた。