e中小企業の成長不可欠
- 2017.05.26
- 情勢/社会
公明新聞:2017年5月26日(金)付
党経産部会と対策本部 事業承継支援など提言
公明党の高木美智代経済産業部会長(衆院議員)と赤羽一嘉中小企業活性化対策本部長(同)は25日、経済産業省に世耕弘成経産相を訪ね、経済財政運営の基本指針「骨太の方針」への反映をめざし、中小企業・小規模事業者支援に関する提言を手渡した。石川博崇、伊藤孝江の両参院議員が同行した。
●今後5年を事業承継の集中期間
●女性・高齢者と企業引き合わせ
●働き方改革・賃金増で人材確保
●固定資産税軽減措置の周知徹底
●下請け取引適正化へ聴取り強化
提言は①創業・事業承継支援②人材確保支援③生産性向上・経営力強化④下請け取引の適正化――の4本柱。高木部会長らは席上、「日本経済の活性化には、雇用の7割を占める中小・小規模事業者の成長が不可欠」と強調、具体策を提案した。
創業・事業承継支援については、2020年頃に団塊世代の経営者が多く引退する時期を乗り越えるため、積極的な創業支援とともに、「今後5年程度を事業承継の集中実施期間とし、施策の抜本強化を」などと要請。地域の商工会や金融機関などが連携し、事業者の相談に対応する「事業承継ネットワーク」の構築などを訴えた。
人材確保支援は、女性や高齢者の多様な人材と企業のマッチング支援や、現場の実態を踏まえた働き方改革、賃金アップを求めた。
生産性向上に関しては、事業者の経営力向上のために昨年7月に施行された「中小企業等経営強化法」に基づく取り組みの推進を強調。赤字であっても活用できる固定資産税の軽減措置がサービス業などの備品にも拡充されたことについて、「地域の零細事業者などから大変好評だが、十分に知られていない」などと指摘し、施策の周知を促した。
下請け取引の適正化に向けては、自動車など主要業界における自主行動計画の着実な実行を促し、大企業・下請け企業双方への聴き取り体制の強化を要請した。
世耕経産相は、事業承継支援の強化などに意欲を示し、「しっかりと取り組む」と応じた。