e都が入札制度改革見直し
- 2017.05.29
- 情勢/社会
公明新聞:2017年5月27日(土)付
「公明の要望受け」と小池知事表明
低入札の下限額引き上げ
東京都の小池百合子知事は26日の定例会見で、6月から試行される都発注工事の「入札契約制度改革の実施方針」に関し、適正に工事できるかを審査した上で落札を決める低入札価格調査制度の適用範囲について、一部見直す考えを示した。
この方針は、都が発注する大規模工事について、極端な安値落札を認めない最低制限価格を撤廃し、低入札価格調査制度の適用などを柱としていたが、関係団体から批判が出ていた。
会見で小池知事は、今回の見直しについて「公明党からも意見をいただいた」と強調し、「とりわけ小規模零細企業への配慮という点で見直す」と述べた。適用範囲の下限額が4000万円以上と低額だった設備工事については、2億5000万円以上などに見直す。
都議会公明党(東村くにひろ幹事長、都議選予定候補=八王子市)は、3月31日に突然、公表された改革方針に関し、関係団体からの意見聴取を踏まえ、4月14日に小池知事に対して現場の声を直接聞くよう要請。小池知事は5月15、17、22日の3日間、26団体からヒアリングを行った。
その上で26日、都議会公明党は小池知事に宛て、同方針に関して要望。席上、この方針に懸念を示す団体が多く「ダンピング(不当廉売)や低価格競争を危惧する声が寄せられた」として、「中小零細企業への影響を考慮し、低入札価格調査制度の適用範囲の下限額を現行案から引き上げるべきだ」と訴えた。川澄俊文副知事は「小池知事に伝える」と答えていた。