e委員会質疑から
- 2017.05.31
- 情勢/社会
公明新聞:2017年5月31日(水)付
受験生支援 都から全国にも
参院厚労委で山本さん、熊野氏 依存症対策 自助団体の役割大きい
30日の参院厚生労働委員会で、公明党の山本香苗さんは、生活保護世帯の子どもたちへの高校・大学進学支援に関して、塾費用や受験料を無利子で貸し付け、合格すれば返済免除とする東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」が「極めて有効」と指摘し、「国の制度として全国で実施を」と主張した。
樋口尚也文部科学大臣政務官(公明党)は「大変な予算が必要なので、よく考えていきたい」と応じた。
さらに山本さんは、虐待や性暴力を受けている子どもや経済的に困窮する子どもに福祉的観点から適切に対応するには、学校教職員による異変の察知が重要だとして、「教員養成課程で子ども家庭福祉を必修化すべきだ」と訴えた。
一方、熊野正士氏は、アルコールなどの依存症の克服に向けて自助団体が果たす役割の大きさを指摘。今年度から予算化された民間団体への支援事業の活用を促すよう訴えた。
「民泊」届け出で監督強化
伊佐氏、佐藤(英)氏質問 地域の意向、尊重し推進
衆院国土交通委員会は30日、住宅を活用して旅行者らに宿泊してもらう「民泊」のルールを定めた住宅宿泊事業法案の審議を行い、公明党の伊佐進一氏は、監督する都道府県知事への届け出を促すため、「インターネット手続きを可能にすべき」と提案し、観光庁は「検討する」と答弁した。
同法案は、急増する訪日外国人客の宿泊需要への対応と、無許可で旅館業を営む違法民泊を規制することが柱。届け出制度の創設で自治体の監督を強化するほか、宿泊者に対する安全衛生の確保や騒音防止のための説明を民泊業者に義務付けている。
同日の参考人質疑では公明党の佐藤英道氏が、地域住民の意向を尊重した民泊のあり方を質問。弁護士の三浦雅生参考人は「(法案によって)地域ごとに(民泊日数の)規制がかけられるなど、きめ細かな対応が可能」と答えた。
児童虐待のない社会へ支援手厚く
参考人質疑で角田氏
衆院厚生労働委員会は30日、虐待を受けた児童を保護する際の家庭裁判所(家裁)の関与強化を柱とする、児童福祉法と児童虐待防止法の改正案に関する参考人質疑を行い、公明党の角田秀穂氏が質問に立った。角田氏は、児童虐待のない社会に向け「まだまだ社会全体での手厚い支援が求められる」と主張し、同改正案の意義を確認した。
福岡市こども総合相談センター所長の藤林武史参考人(与党推薦)は、家裁の関与強化について「児童相談所だけでなく、親権者や子ども、その代弁者も含めた適正な手続きを保証するもの」と評価した。
ミサイルに特化した避難訓練すべき
稲津氏
30日の衆院総務委員会で公明党の稲津久氏は、度重なる北朝鮮の弾道ミサイル発射に関し、「自然災害とは明らかに違う対処として、ミサイル発射に特化した避難訓練を行う必要がある」と指摘。既に訓練を実施した自治体があることなどから「他の自治体でも行えるよう国からアプローチすべきだ」と強調した。
冨樫博之総務大臣政務官は「全国の都道府県に住民避難訓練の実施についての通知や、国民保護に関する説明会を開催した。引き続き、積極的な訓練実施を働き掛ける」と答えた。