e電話、メール 傍受できず
- 2017.05.31
- 情勢/社会
公明新聞:2017年5月31日(水)付
テロ等準備罪の捜査で
佐々木さんの質問に政府
30日の参院法務委員会で公明党の佐々木さやかさんは、「テロ等準備罪」の新設をめざす組織犯罪処罰法改正案について、「法整備により、不当に国民の権利を侵害することがあってはならない」と力説。同罪に関する捜査について「電話やメール、LINEなどの通信傍受を行い、プライバシーを侵害することはあり得るのか」との懸念の声に対する政府の見解を聞いた。
法務省の林眞琴刑事局長は「テロ等準備罪は通信傍受法の対象犯罪ではなく、電話、メール等の傍受は法的にできない。今回の法改正でテロ等準備罪をその対象犯罪に追加することも予定していない」と説明し、懸念は当たらないと述べた。
また佐々木さんは、国際組織犯罪防止条約(TOC条約)締結の必要性に触れ、同条約が重大犯罪の「合意」や犯罪集団の活動への「参加」のどちらか一方を犯罪とする法整備を求めていることから、「加盟国に課される義務を果たすためにも、改正案の成立が必要」と改めて強調した。