e被害者泣き寝入り防げ
- 2017.06.05
- 政治/国会
公明新聞:2017年6月3日(土)付
失火責任法改正が必要
吉田氏
2日の衆院法務委員会で公明党の吉田宣弘氏は、失火責任法に関し、火事を起こして隣家に被害が生じても重大な過失(重過失)がなければ賠償責任が発生しないとされていることについて「重過失とは、故意に近い、かなり厳格な要件だ。ほとんどの場合、損害賠償を請求できない」と指摘し、法改正の必要性を訴えた。
吉田氏は、失火責任法について、耐火構造などが発展した現代と時代背景が異なり、木造家屋が密集して延焼の可能性が高かった明治時代に制定された点を強調。さらに、「十分賠償できる資力がある失火者にも損害賠償を請求できず、泣き寝入りしている方が多くいる」と述べ、被害者を救済できるように法を改正すべきとの考えを示した。
法務省は、立法当時より木造住宅の減少など状況が変化しているとの認識を示し、「失火責任法改正の検討が必要」と答えた。