eコラム「北斗七星」
- 2017.06.13
- 情勢/社会
公明新聞:2017年6月13日(火)付
プロ野球で今月、中日の荒木雅博選手が、プロ22年目で2000本安打を成し遂げた。同じプロ22年目に連続試合出場を2000の大台に乗せた元広島の衣笠祥雄さんが、連続2131試合に達し世界記録を塗り替えた日は、30年前のきょう◆その"鉄人"と呼ばれた男の著書を開いた。通算161の死球(歴代3位)を受け、幾度もけがに見舞われる。左肩甲骨を亀裂骨折した翌日には、「骨折しているかどうかは問題ではない。打てるのかどうか」だと、フルスイング。「骨折」というカベを前に、「打てる」方法を考えたという◆連続2000試合を目前にして打撃不振に陥り、「記録のために出ている」との批判が渦巻いた。それでも、これまで支えてくれた監督やコーチ、チームメート、そしてファンの真心を思い、記録を「私が自分の手で止めていいものではない」と、打席に立った◆そんな彼は、いろんな人との出会いが、大きな励みになったというが、その出会いにおいても、「失敗しても、恥をかいてもいいから、自分の思いを伝えることだ」と"フルスイング"◆さて、10日後に東京都議選が告示され、公明党はかつてない激戦に臨む。全国の党員、支持者の真心を、断じて勝利へつなげたい。分厚いカベに挑む私たちは、出会う一人一人と"フルスイング"の対話をやめない。(三)