e女性が輝く東京に
- 2017.06.21
- エンターテイメント/情報
公明新聞:2017年6月21日(水)付
都議会公明党の実績から
23日(金)の告示まで、あと2日となった東京都議選(7月2日投票)。都議会公明党は女性が輝く東京をめざして、政策を前に進めています。その実績の一端をまとめました。
再就職を後押し
「しごと応援テラス」で総合的に
出産や子育て、介護などでいったん離職し、再就職をめざす女性を総合的にサポートする専用窓口が「女性しごと応援テラス」です。仕事を探している人の就労支援をワンストップで行う東京都千代田区の「東京しごとセンター」内に、2014年に開設されました。
利用者はキャリアカウンセラーの資格を持つ女性アドバイザーらから、履歴書の書き方を習得できたり、個別カウンセリングも受けられます。キッズスペースがあるため、子ども同伴での利用も可能です。各地で再就職支援セミナーも開催しています。
職場環境づくり
ベビールームの整備など助成
多様な働き方の実現をめざし、女性の少ない職種でも働きやすい環境づくりや、仕事と育児・介護などの両立を応援する「職場環境整備助成金」が2016年度に創設されました。
対象となるのは、女性を積極的に採用・配置する計画をしている中小企業です。女性用のトイレや更衣室、ロッカー、ベビールームなどの整備について、500万円を限度に3分の2が助成されます。
例えば、顧客のニーズ(要望)に応えるため、女性ドライバーを増やしたい運送業者が、女性専用の仮眠室やシャワールームを整備する際などに制度を活用できます。
加えて仕事と育児などの両立へ、時間や場所にとらわれずに働くテレワークの推進にも制度を活用できます。自宅から会社のコンピューターに安全に接続するためのネットワーク環境の整備や、自宅で仕事のために使用するパソコンの購入費などが助成の対象となります。
婚活支援
イベントで情報や出会い提供
東京都は、結婚を希望する若者に情報や出会いの場を提供するなど、婚活支援を充実させています。
3月には結婚応援イベント「TOKYO縁結日2017」を開催。結婚したいと考える人たちが抱える疑問や不安を解消し、役立つ情報を提供するために都として初めて実施したものです。当日は約3000人が来場し、プロカメラマンによる写真撮影など企画ブースがにぎわいました。
今年度は、船舶を使って島しょ地域を巡る婚活ツアーを実施する旅行会社に対して助成を開始。地域の観光振興にもつなげます。
妊娠に関する悩み
医師らが電話相談で寄り添う
「なかなか赤ちゃんができない」「流産が続いている」――こうした切実な悩みに、不妊で悩んだ経験のある女性や、専門の研修を受けたピアカウンセラー、医師らが相談者の気持ちに寄り添いながら電話で答えるのが、「不妊・不育ホットライン」です。
例えば、妊娠はするものの流産や死産などを繰り返す「不育症」に関する相談に対しては、その原因や、検査・治療にはどのようなものがあるのかなどについて情報提供しています。2016年度は501件の相談を受け付けました。
一方、妊娠や出産の悩みに寄り添うため、看護師など専門知識を持った人が電話・メールで相談に応じるのが、「妊娠相談ほっとライン」です。相談内容によっては、適切な関係機関を紹介しています。
14年度のスタート時は1日6時間の受け付けでしたが、現在は12時間まで拡充しています。16年度の年間相談件数は前年度に比べ、ほぼ倍増しました。
母子の命守る
周産期センターで搬送先確保
脳卒中や出血性ショックなどで緊急処置が必要な妊産婦を必ず受け入れる「スーパー総合周産期センター」の整備が進んでいます。
同センターは、産科、新生児科の病床を確保し、同科の医師が24時間体制で診療。麻酔科、脳外科などの医師も当直体制で対応します。3月には、東京都墨田区の都立墨東病院が都内6カ所目の指定を受けました。
都は同センターを中核に受け入れ先を選ぶ時間を短縮し、いち早く診療が受けられる「母体救命搬送システム」を構築。このシステムによる搬送は2015年度で173件に上ります。
東京版ネウボラ
妊娠から子育てまでサポート
東京都は、妊娠期から出産、子育て期まで切れ目なく支援を行う市区町村に補助金を交付する「ゆりかご・とうきょう事業」(東京版ネウボラ)を2015年度から開始しています。
妊婦を対象に助産師などの専門職が個別に面談し、出産・育児などの不安や悩みの解消に努めるほか、心身の不調など手厚い支援が必要な場合は支援プランを作成して、きめ細かな支援も実施。子育て用品なども配布しています。
16年度の実施自治体は、中野区、豊島区、北区、調布市など32市区町村に広がっています。
待機児童対策
都市公園内に保育所を開設
都市部で保育所の用地確保が難航する中、国家戦略特区を活用した都市公園内の保育所設置が各地で進んでいます。
東京都荒川区では4月、特区を活用し、都立汐入公園内に保育所が開設されました。2015年11月、荒川区の提案が全国で初めて国に認定され、実現したものです。その後も認定が相次ぎ、この春には品川区、世田谷区にも公園内保育所がオープンしました。
荒川区をモデルに、特区に限らず全国の都市公園で保育所整備が可能となる都市公園法などの改正も、今年4月に実現しました。
女性のがん
精度高い乳がん検診車を導入
女性特有のがん対策も前進しています。
東京都府中市にある東京都がん検診センターは、精度の高い乳がん検診車を導入。より細部の画像分析が可能なデジタルマンモグラフィーを搭載し、検診効率のアップや早期発見につながっています。同センターが実施する「日帰りがんドック」のコースには、子宮頸がん検診を追加しました。
一方で、質の高いがん医療を提供する拠点病院は現在、国と都の指定病院を合わせて都内36カ所に広がっています。
中でも、都の中核施設と位置付けられている文京区の都立駒込病院には、放射線を患部にピンポイントで当てる「サイバーナイフ」など、高精度の放射線治療装置3台を2011年度に全国で初めて導入。年間で延べ約1万人の患者が治療を受けています。
専門的な診断や治療が必要とされる小児がん対策の強化に向けては、都内13カ所の病院に専門医の配置が実現しています。
災害への対応
女性の防災リーダーを育成
東日本大震災や熊本地震を教訓に、東京都は「女性の視点」を反映した防災対策づくりを進めています。
5月には、災害時に活躍する女性防災リーダーを増やすため「女性の視点からみる防災人材の育成検討会議」の初会合を開催。大学教授や自治体の防災担当職員が参加し、避難所運営などについて議論しました。
都は会合を重ね、女性防災リーダーの裾野を広げる研修プログラムをまとめる方針です。女性が防災への関心を広げるためのシンポジウムや、防災の基礎知識を身に付けるためのセミナーも開く予定です。
防災ブック
女性視点で備え促す内容へ
災害への備えや発災時の対処法をまとめた東京都作成の防災ハンドブック「東京防災」は、2015年に都内の全世帯に無料で配布され、「実用的で、しかも分かりやすい」と大きな反響を呼びました。人気が高いことから、一般販売もされました。
都は今年度、女性の防災への参画や細やかな災害への備えを促すため、「女性視点の防災ブック」を作成します。編集・検討委員会の6人の委員は全て女性で、防災の専門家、雑誌の編集者もいます。
5月の初会合では、防災ブックの方向性に加え、乳児用液体ミルクの備蓄・活用についても話し合われました。都は、来年3月までの発行をめざしており、女性が発見した防災対策の問題点を提起する内容も含まれる見込みです。