e豊洲へ市場移転が確定

  • 2017.06.22
  • 情勢/解説

公明新聞:2017年6月22日(木)付



小池知事が基本方針表明
公明の要請受け決断 否定された共産の"反対"
都議会公明党 東村くにひろ幹事長に聞く



移転方針の骨子
△食の安全対策を実施した上で豊洲市場に移転
△豊洲市場は冷凍・冷蔵機能を強化し、ITを活用した総合物流拠点に
△築地跡地は売却せず、東京五輪の輸送拠点に。5年後をめどに「食のテーマパーク」として再開発

東京都の小池百合子知事が20日、築地市場(中央区)を豊洲市場(江東区)へ移転する基本方針を明らかにしたことについて、都議会公明党の東村くにひろ幹事長(都議選予定候補=八王子市)に見解を聞きました。

―今回の方針について、どう受け止めていますか。


東村 わが党は小池知事に対し、都議選前に豊洲移転の方向性を明確にするべきだと一貫して要請してきました。その提案が受け入れられ、都議選で民意が示される機会がつくられたことを歓迎します。何よりも、食の安全を守る対策を講じた上で豊洲へ移転する方向性が確定した意義は大きいと言えます。

―方針のポイントは。


東村 小池知事は、中央卸売市場としての築地市場を豊洲へ移転すると明言しました。その上で、豊洲は冷凍・冷蔵・加工・物流などの機能を強化し、ITを活用した総合物流拠点として、充実した中央卸売市場とする方針を示しました。

一方、築地跡地は売却せず、まず更地にして、2020年東京五輪・パラリンピックに向け、五輪開催時に主要な輸送道路となる都道「環状2号線」を開通させ、駐車場なども整備するとしています。また、築地跡地は5年後をめどに、民間に貸し出すなどして「食のテーマパーク」に再開発するとのことです。こうした築地の再開発に関しては、新たな提案ですので、都民の意見を聞きながら、しっかり検討したいと考えています。

―実現に向けて、課題も指摘されています。


東村 もともと豊洲に要した建設費は、築地跡地の売却益を充てる計画でした。売却せずに再開発するのであれば、新たな財源を確保する必要があります。また、独立した市場会計の採算が成り立ち、新たに税金を投入することがないようにすべきです。都議会公明党にはこれまで、民間企業の会計手法に準じた「新公会計制度」を全国で初めて都に導入するなど財政改革の実績があります。小池知事が言うワイズ・スペンディング(賢い支出)となるよう、全力で対応していきます。

―共産党は、"豊洲は危険"と決め付け都民の不安をあおり、都議選で移転反対派を取り込もうと躍起ですが。


東村 今回の知事の決断により、豊洲への移転反対を叫ぶ共産党の主張は完全に否定されました。また、都が設置した土壌汚染対策に関する「専門家会議」は、豊洲について「法的にも科学的にも安全」という見解を示しています。建物下をコンクリートや特殊なシートで覆ったり、地下水管理システムの強化などで安全を確保することは十分、可能です。豊洲移転への"風評被害"をあおる共産党の手法は、断じて許せません。都議会公明党は、安全性確保への追加対策を確実に進め、小池知事と共に、豊洲への円滑な移転をめざします。

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