e「病気と闘う勇気湧く」

  • 2017.07.05
  • 情勢/社会
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公明新聞:2017年7月5日(水)付



難病のSMA(脊髄性筋萎縮症)治療薬をスピード承認
公明の訴え実る



乳児、小児期に多く発症する進行性の難病・脊髄性筋萎縮症(SMA)の初の治療薬「スピンラザ髄注12mg」(一般名ヌシネルセンナトリウム)が3日、厚生労働省で承認された。医薬品の承認審査は通常12カ月ほど要するとされる中、7カ月の"スピード承認"だった。

厚労省の支援で運営されている「難病情報センター」によると、SMAは、体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮を起こす病気で、(1)乳児期に発症するⅠ型(重症型)(2)乳児期から幼児期に発症するⅡ型(中間型)(3)幼児期から小児期に発症するⅢ型(軽症型)(4)成人期に発症するⅣ型――に分類される。特にⅠ型の場合、生命を救うには、多くの例で気管内挿管や気管切開と人工呼吸管理が必要となる。乳児期から小児期に発症するSMAの罹患率は10万人当たり1~2人。

今回承認されたのは、Ⅰ型患者への投与で、厚労省は8月にも保険適用する方針。同省はⅠ型以外のSMA患者にも治療薬が使えるよう優先的に審査を進めている。

今回の"スピード承認"の背景には、公明党の山本香苗参院議員の尽力があった。

今年1月31日の参院予算委員会では、「患者たちは今、日々進行する症状と闘っている。一刻も早く治療薬の承認を」と主張し、塩崎恭久厚労相から「できるだけ早期に承認できるよう対処したい」との答弁を引き出した。

6月13日の参院厚労委員会でも、再び治療薬承認を急ぐよう求め、同28日には、SMA家族の会と共に厚労省を訪れ、塩崎厚労相に直接、患者・家族の切実な思いを訴えた。


夢のような出来事に感謝


「家族の会」副会長 大山有子さん


治療薬承認の朗報に、家族の会では喜びの声が続々上がっています。早期承認に向けた山本議員の尽力に深く感謝しています。

SMA治療薬が初めて正式に承認されたことは、「絶対に治らない」と諦めていた多くの患者・家族にとって、夢のような出来事です。「治るかもしれない」という希望をつなぐ、未来への懸け橋です。苦労の多い毎日の生活も、闘う勇気が湧いてきます。

SMAという病気、「スピンラザ」という治療薬は、一般的には認知度が低いです。全国の医師に周知し、早い段階で投与を始めることで、一人でも多くのSMAの子どもたちの命を救ってもらいたいと念願しています。

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