e女性活躍の加速へ
- 2017.08.22
- 情勢/解説
公明新聞:2017年8月22日(火)付
政府の重点方針から
子育てやダブルケアの支援を充実
政府の「女性活躍加速のための重点方針2017」の中から、子育て、介護の支援などに関する項目を紹介します。
待機児童の解消は、女性の活躍を促すために必要不可欠です。保育士の待遇改善や、事業所内などに保育所を設置する「企業主導型保育事業」を活用するなどして受け皿の拡大を図ります。また、都市公園内での保育所設置を可能にすることで、用地が不足する都市部の保育所整備を進めます。
一方、育児と介護を同時に担う「ダブルケア」に直面する人も少なくありません。介護離職を防止するため、2020年代初頭までに、介護施設や在宅でサービスを受けられる人を約12万人分増やし、約50万人以上に改善するほか、介護人材の処遇改善などで人材確保に取り組みます。
お湯を使わず、そのまま乳児に与えることができる「乳児用液体ミルク」が災害時の備えとして注目されています。東日本大震災や熊本地震の際には、普及しているフィンランドから被災地に液体ミルクが届けられ、活用されました。日本では法令が未整備のため製造・販売されていませんが、食品衛生法に基づく基準を設定するなどして、普及を後押しします。
パスポートの氏名表記について、本人が希望すれば結婚前の旧姓を併記できるようにします。現在は活動実績を示す証明書が必要ですが、19年度をめどに、届け出だけで旧姓の併記を認めるように検討を進めます。
住民票とマイナンバーカードはすでに旧姓併記の方針が決まっていますが、18年度以降に速やかに実施できるよう、関係法令の改正やシステムの改修を行います。銀行の口座名義でも旧姓が使えるよう、関係機関に働き掛けます。
東日本大震災の発生後、避難所運営などの防災・復興対策に女性の視点を生かすことの重要性が認識されました。災害対応における女性リーダーの育成や、セミナー・シンポジウムで情報交換を行うなど、男女共同参画の視点からの防災・復興を支援します。