e現場発で政策実現
- 2017.08.22
- 情勢/社会
公明新聞:2017年8月22日(火)付
意気高く都道府県局長会
公明議員の英知結集
山口代表、井上幹事長が出席 9月から「出前政調」も
公明党は21日、東京都新宿区の党本部で全国都道府県政策局長会を開き、次期衆院選に向け、議員力の要である政策力の充実と発揮を確認し、国と地方のネットワークの力を駆使した現場発の政策立案を進めることを約し合った。
席上、山口那津男代表は公明党の強みとして、ネットワークの力を生かした政策実現力を挙げ、「他党の追随を許さない。今後も磨き抜き、実績をつくり出すことがわが党の推進力の源」と力説した。また、衆院議員が任期満了を迎える来年12月までに次の衆院選が必ず実施されることを踏まえ、「常在戦場の心構えで、説得力と訴求力のある政策を打ち立てていきたい」と呼び掛けた。
さらに山口代表は、再来年には参院選と統一地方選が控えていることにも言及し、「各議員の日常活動の営みの中から、必ずや全国に広がる政策が生まれると確信している」と語った。
井上義久幹事長は、都議選をはじめとする統一外地方選に対する党員、支持者の献身的な戦いに感謝し、公明党議員は「夢であり希望であり続けることが大事だ」と強調した。
その上で、先の東京都議選で公明党が公約、実績として掲げた私立高校授業料の実質無償化などを例に挙げ、広く都民に生活者の実感として受け入れられたと指摘。今後も公明党の存在感を発揮するため、「キラリと光る政策を作ることが衆院選の大きな要だ」と述べ、全国約3000人に上る公明議員の英知を結集し、現場発の政策立案に期待を寄せた。
石田祝稔政務調査会長は、政党の"命"である政策の重要性を指摘した上で、地方からの政策提言を党の政策に反映させるため、9月から10月下旬にかけて党の政調幹部が各方面ごとに出向いて政策懇談を行う「出前政調」の概要を説明。全国の議員から政策課題に関する提言・要望を広く募る考えも示した。
政策局長会では、佐藤茂樹、桝屋敬悟、赤羽一嘉の各政調会長代理(いずれも衆院議員)が今後の政策課題について解説。山田総一郎・岡山県議が県内全市町村で骨髄バンクドナー支援制度を導入した取り組みについて、田辺雄一・名古屋市議が自転車保険の加入義務化実現をテーマに活動報告した。
全国政策局長会の活動報告(要旨)
骨髄ドナー
支援制度を全市町村で実現 岡山県 山田総一郎議員
骨髄移植を支えているのは、何といっても骨髄バンクを介しての非血縁者間移植です。しかし、私が2013年に骨髄バンクを支援する制度の創設に向けて議会質問した時、そうした制度は都道府県レベルで整備されていませんでした。
岡山県の反応もいまひとつでしたが、県執行部や他会派議員との連携、民間団体との意見交換などを行い、議会で質問を重ねました。
その結果、16年度から、ドナー(骨髄の提供者)の通院や入院にかかる費用を支援している市町村を通じ、支援金額の2分の1を補助する制度を実現できたのです。
しかし、問題もありました。県の制度は、市町村に独自の制度がなければ利用できません。
そこで生きたのが、公明党のネットワークの力です。県内の各市町議に支援制度の実現に取り組んでもらいました。公明議員がいない町村には、私が首長を直接、訪れて要請しました。
こうした活動を重ね、岡山県では、全ての市町村で骨髄ドナー支援制度を利用できる環境が整いました。
自転車保険
加入義務付ける条例を制定 名古屋市 田辺雄一議員
名古屋市は、自転車事故の死傷者数が交通事故全体の19%を占めています(2015年)。全国平均の15%を上回り、政令市では2番目に悪い数値です。
自転車事故は、場合によって1億円近い賠償命令が出ることもあります。公明党名古屋市議団は、自転車事故の被害者救済と加害者の負担軽減の観点から、自転車保険の加入を義務付ける条例の制定を大きな目標に掲げました。
全国に先駆けて自転車保険の加入を義務付けた兵庫県などへの調査や、議員間の連携で11年から議会質問を続けた結果、14年には市から「加入の義務化を含めて早期に検討していく」との答弁を得ました。
その後、答弁と異なる条例素案が示されるなどしましたが、一貫して「断固修正すべき」と訴え、今年4月には目標通りの条例を全会一致で可決できました。
「調査なくして発言なし」は公明党の行動指針です。今回の自転車条例は、6年間にわたる粘り強い調査と発言が、議会と市を動かしたと確信しています。