e乳がん対策をリード
- 2017.09.05
- 生活/生活情報
公明新聞:2017年9月5日(火)付
党女性委プロジェクトチームが勉強会
11人に1人が罹患
公明、検診の受診勧奨を推進
公明党女性委員会の「健康・医療プロジェクトチーム」(PT)は先ごろ、乳がん対策について勉強会を開き、国会と地方議会の女性議員が参加しました。公明党が推進してきた、がん対策を党員の公恵さんと明子さんが友人の友美さんに語っています。
「セルフチェック」も重要
友美 乳がんで闘病している人の話をテレビで見ることが多いわ。実際に増えているのかしら。
公恵 女性の11人に1人が、一生のうちに乳がんにかかるといわれています。2016年の推計では、9万人が乳がんにかかり、1万4000人が亡くなったとみられています。
明子 部位別に女性のがん罹患数を見ると、乳房が一番多いわ。近年、40歳代以降を中心に増加傾向にあるの。ただし、部位別の死亡数では、乳房は大腸、肺、胃、膵臓に続く5番目。早期発見・治療ができれば、治る可能性が高いがんよ。
友美 たくさんの人が乳がんにかかっているのね......。早期発見のための検診が大切ね。
公恵 公明党は、乳がんや子宮頸がんといった、女性特有のがん検診を受診できる無料クーポンの配布や、コール・リコール(受診勧奨・再勧奨)を推進してきました。
友美 コール・リコールって、どういうこと?
明子 検診の対象者に個別に受診を呼び掛けて、それでも受診しなかった人に再度、自治体が手紙や電話などで受診を呼び掛けるのよ。
公恵 こうした取り組みにより、以前は2割程度だった乳がん検診の受診率は44.9%(16年国民生活基礎調査)まで上昇しました。
友美 受診する人が着実に増えているのね。
明子 でも、目標の50%にはまだ届いていないの。経済協力開発機構(OECD)加盟国には受診率が70~80%の国もあるから、受診率向上の取り組みをまだまだ続ける必要があるわ。
公恵 政府の17年度予算には、コール・リコールの実施が入っています。乳がん検診は40~69歳の人が対象になります。初年度の対象者(40歳)には、クーポン券と検診手帳を配布します。
友美 乳がんを予防することはできるのかしら?
公恵 党女性委PTの勉強会で講演した福井県済生会病院の笠原善郎・女性診療センター長は、乳がんのリスクファクター(危険因子)として次の項目を挙げました。(1)早い初潮(11歳以下)(2)遅い閉経(54歳以上)(3)初産年齢が高い(30歳以上)(4)妊娠・出産経験がない(5)授乳歴がない(6)閉経後の肥満や運動不足(7)喫煙(8)過度の飲酒(9)血族に乳がんがある(10)その他(遺伝子異常など)。
友美 生活習慣は変えられるけど、それ以外は自分では対処できないわね。
明子 そう。胃がんはピロリ菌、肺がんは喫煙が主な原因とされるけど、乳がんはこれといった原因が決められないの。
友美 何かできることはないかしら。
公恵 笠原氏は講演で、乳がんのセルフチェックを推奨しました。
友美 どうやるの?
明子 注目するのは乳房の「しこり」。入浴のついでに、指を滑らせるように、なでるように触るといいわ。小さなしこりを探す意識ではなく、「いつもと変わりはないか」をチェックするの。
公恵 月1回行い、「以前より硬い」「前はこんなしこりはなかった」といった変化に気を付けます。できれば「乳頭の分泌物」「変形」「えくぼ」がないかも確認。閉経していない人は、生理後7~10日の乳房の張りが取れた時期にチェックします。
友美 さっそく実践するわ。
公恵 異常を感じたら、次の検診を待つことなく医療機関を受診しましょう。
明子 笠原氏は、自治体が実施している乳がん検診について「科学的根拠に基づく死亡率の減少効果が認められている」と話しているの。公明党はこれからもがん対策に全力を挙げるわ。
友美 一人でも多くの女性の命が助かることを願うわ。