e子どもの課題克服へ

  • 2017.09.06
  • 生活/生活情報

公明新聞:2017年9月6日(水)付



スクールソーシャルワーカー(SSW)拡充



長野県


さらなる増員必要

長野県は、不登校などの子どもの家庭環境を改善し、支援していく専門家「スクールソーシャルワーカー」(SSW)を年々増員している。SSWは、学校、家庭、市町村など関係機関を訪問して課題を解決・好転。子どもや保護者、教職員にとって大きな味方になっている。

県のSSWは2009年度から4人体制でスタート。以降、段階的に増員し、今年度は24人となった。公明党の清水純子県議が12年6月議会で「児童・生徒の家庭環境を整えることは大変に重要。最大に支援していくことが求められる」と訴え、その後もSSWの重要性を繰り返し訴えてきた。

清水県議はこのほど、同県の上田市や佐久市などを担当する県東信教育事務所(小諸市)を訪れ、SSWの尾方美樹さん(精神保健福祉士)や、天野みちるさん(社会福祉士)から活動状況などを聞いた。

ある中学校を重点巡回校として毎週訪問し、不登校の子どもを担任とペアで家庭訪問したり、保護者面談を行っている尾方さんは「SSWが学校に頻繁に足を運ぶことで、子どもの問題に早めに気付ける」と語っていた。

清水県議は「さらなる増員が必要であり、待遇の改善にも取り組みたい」と話していた。


兵庫・伊丹市


橋渡しの対応力アップ


兵庫県伊丹市は、不登校や貧困、いじめなど子どもが日常生活で直面する問題に専門的な立場から対処しようと、SSWの拡充に力を入れている。昨年度はそれまでの2人から3人に増員。今年度は3人体制を維持する一方、勤務日数を大幅に増やし、対応力をアップさせた。

市学校指導課によると、SSWは、各学校で必要に応じて開かれる「ケース会議」に出席し、教職員とともに児童・生徒が直面する課題を共有。その後、児童・生徒との面談や家庭訪問を行い、福祉担当部署や児童相談所につなぐなど、解決へ向けた具体的な行動を起こすという。

以前から、SSWによる支援の必要性を感じていた公明党の竹村和人市議は、14年12月議会などで「教員自身が多忙なため、児童・生徒と接する時間と精神的なゆとりを失い、児童・生徒が置き去りになっている」と指摘。家庭、学校、地域の橋渡しを担うSSWの増員を早急に行うよう市側に求めていた。

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