e対北朝鮮 制裁強化を
- 2017.09.06
- 情勢/国際
公明新聞:2017年9月6日(水)付
核実験強行で抗議決議
遠山、石川氏 外交的解決へ圧力高めよ
衆参 閉会中審査
国会は5日、北朝鮮の核実験強行を受け、衆院外務委員会と参院外交防衛委員会で閉会中審査を行い、「断じて容認できない暴挙だ」などと厳重に抗議する決議を、それぞれ全会一致で採択した。公明党から衆院委で遠山清彦氏、参院委で石川博崇氏が質問に立った。
決議では、北朝鮮に対して、朝鮮半島の非核化に向けた具体的行動を強く要求。また、国際社会に国連安全保障理事会決議に基づく制裁措置の完全履行と、より強力な決議の採択を要請した。政府に対しては、国民の安全確保に万全を期すよう訴えた。
質疑で遠山氏は、8月下旬に中国を訪れ、超党派議員連盟による訪中団の団長として中国要人と北朝鮮問題に関して意見交換し、中国も危機感を共有していることを確認。より積極的な国連の関与を念頭に、解決に向けては「日本としても軍事的より、外交的解決に持っていった方が良いことは明白だ。圧力を強化して実効性を高めると同時に、対話と交渉のあり方も検討すべき」と強調した。
佐藤正久外務副大臣は、8月に国連安保理で新たな決議が採択されながらも核実験が強行された現状を踏まえ、「対話するには、もう一段、圧力をかける必要がある」との認識を示し、「どういう形で対話のための圧力をかけるかについては、国連の場や、中国とも話しながら力を尽くしたい」と述べた。
これに対し遠山氏は、「ありとあらゆる外交手段で、これ以上のエスカレーションを止めるべく努力してほしい」と訴えた。
一方、石川氏は、北朝鮮の核実験を受け、4日から協議が始まった国連安保理の対応について、「さらに厳しい制裁措置を含む安保理決議の採択が不可欠」と力説。その上で、これまでさまざまな制裁措置が科されてきたにも関わらず、北朝鮮が核・ミサイル開発を止めない現実を踏まえ、政府に対して「各国が具体的にどういう措置を履行しているか、きちんと検証すべき」と求めた。
河野太郎外相は、在外公館から各国に履行状況の報告を求めているとした上で、北朝鮮が労働者を数多く派遣している国など、具体的な状況を調べ、政治対話の場で協力を要請する考えを示した。