e建設・運送の「働き方改革

  • 2017.09.07
  • 情勢/解説
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公明新聞:2017年9月7日(木)付



長時間労働是正へ指針
政府 発注者や荷主の協力明記
建設 週休2日の確保
運送 行政処分を強化



建設業と運送業の「働き方改革」に関する政府の関係省庁連絡会議は8月28日、長時間労働の是正に向けた指針を策定した。建設業者の週休2日確保を明記したほか、運送業者には違法な長時間労働を行った場合の行政処分強化を盛り込んだ。建設業と運送業は他の業種に比べ、労働時間が長く、人手不足が深刻化している。政府は指針について「関係行政機関や業界団体に周知徹底したい」と強調した。

建設業界には、週休2日の確保のほか、工期の設定に当たってもこれを考慮するよう求めた。工期に関しては、今後は建設事業者だけではなく、工事の発注者も適正化に努めるよう促している。

運送業界に対しては、ドライバーに違法な長時間勤務をさせた事業者には、これまでより長い業務停止期間を課すなど行政処分を強化。また荷物の積み下ろしにフォークリフトなどで機械化をめざす事業者を支援し、労働時間短縮につなげる。「荷主・元請けの協力の確保」も打ち出した。

政府が3月に決定した働き方改革の実行計画では、法律で残業の上限を「月100時間未満」と規定し、違反には罰則を設けることとしたが、建設、運送業界は5年間猶予される。このため、政府は今回、猶予期間に向けた対策を指針としてまとめた。


公明の提言を反映 関係者の取り組み後押し


党実現推進本部事務局長 佐藤茂樹 衆院議員


「働く人の立場に立った働き方改革」の実現は、建設、運送業界でも欠かせない。残業の上限規制導入は5年間猶予されるが、できることから改革を進める必要がある。今回の指針は、長時間労働是正に向けた取り組みの第一歩として評価したい。

指針には、「発注企業や荷主企業との取引環境の改善に踏み込んだ長時間労働対策を進めていく」との公明党の提言(今年3月)も反映されている。特に建設業では、主要な民間発注団体と建設業団体、労働組合が参画する政府の「協議会」が7月に設置された。関係者がそれぞれの立場を超え、長時間労働是正に向けて協力する取り組みを公明党としても後押ししていく。

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